パズル
年明け。本屋に行き、家内が探している文房具や本を購入しようとしたとき、ちょっと、気が大きくなり、迷った。
何に迷ったかというと、パズルである。
日頃、時間が、無い。いろいろなことをしようとして。結局は、時間が足りない。にも関わらず、休みの日などは、気が大きくなって、ありもしない時間が、あるように錯覚してしまう。
パズルは、そもそも、好きである。謎解きのようなものも、好きで。一時、集めていたときも、あった。
だから、ふと、目が、止まってしまったのである。
家内に、ちょっと、暇潰ししたいときに、あるいは、ゆっくりしたいときに、やっても良いだろうかと問うたところ、こう、返ってきた。
暇なんて、無いじゃない。もともと。
心の中の、リトルkojuroが、ぼそりと、呟いた。
おっしゃる通りだな。
確かに、そうだ。それでも、いろいろと買い込んだりしてしまうからこそ、家内には、「無駄遣い王」などと、言われてしまう。
でも、少し粘り、マッサージをするからという話で、決着がついた。と言うよりも、つけた。
家内は、こう、付け加えた。
どうせ、無駄になるけれど、ね。そろそろ、いい歳なんだから、反省も、しないとね。
このパズル、5段階くらい、難易度が、あるらしい。そして、正解は、783通り、あるらしい。
このパズルをする時間は、無いだろうな、でも、気分転換に、できればいいな、と、思いつつ。持ち帰り、2、3度、やってみた。
初級の初級だけあって、何とか、短時間で、やれた。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
さすがに、783通りは、探求できないな。
でも、これひとつで、ほんとうに、永久に遊べるな。
なんだか、これで、永久に遊びたくなってきた。
年明けのその日は、夕方、日が暮れるのが、早かった。
夜、1クール(注1)、マッサージをした。
家内は、マッサージをすると、上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)1クールとは、家内がよく見る、ドラマやバラエティの、1番組分、つまり、約1時間のことである。また、半クールは、30分である。家内が録画したドラマやバラエティを一緒に見つつ、私は、マッサージをするのである。