【マイビジョン|②データ, AIの活用推進編】これからの働き方とビジネス構造の未来予想図
労働人口の推移
2024年に比べ、2040年の労働人口は約15%減少することが予想されています。
人手不足の社会の中で、あらゆる組織が競争力を維持していくためには、人財の採用および定着の強化が必須となります。
そこで、近年注目されているのが社員の紹介による採用「リファラル採用」です。
リファラル採用のメリットとしては下記などが挙げられます。
・ミスマッチ採用が減り、離職率が低下する
・既存社員のエンゲージメントが向上する
・転職潜在層(転職活動はしていないが、潜在ニーズのある層)にアプローチできる
・採用コストやプロセスを削減できる
リファラル採用は新しい人財の採用および定着だけでなく、既存社員のエンゲージメント向上にも効果があるといえます。社員が企業理念を理解して自社の魅力を友人・知人に伝えることを通し、社員自身にエンゲージメントが養われます。
これからの人手不足が加速する社会において、既存社員が友人・知人に共に働こうと声をかけたくなる職場環境や文化づくりは、人財の確保および組織の活性化のために、ますます重要視されてくると考えています。
GDP成長率について
労働人口が2040年にかけて約15%減少する中で現状の実質GDPを維持するには、現在の85%の労働人口で現状の仕事量を維持する必要があります。
端的に言うと、今5人でやっている仕事を4人で出来るようにする。そのために業務生産性向上の仕組みを作り、浸透させる必要があるということです。
ここで、名目GDPを考慮するためにインフレ率を参照します。2022年以降インフレ率は年2%前後で推移し、2024年以降も年2%前後を維持することが予想されています。
内閣府「経済・財政・社会保障に関する長期推計」によると、年2%のインフレに今後の予想実質GDP成長率1%を加味した場合、名目GDP成長率は年3%となります。年3%の名目GDP成長率が2040年まで継続すると、約1,000兆円の名目GDPを達成すると言及されています。
これはつまり、2024年から2040年までの16年間で、2024年の名目GDP(約600兆円)+約400兆円分のGDPを新たな価値の創出を通じて生み出していく必要があるということです。
少し極端な計算であるとも思いますが、今後少なくとも年2%弱のインフレが継続していくだろうと予想されますので、仮に実質GDP成長率として0%付近を継続した場合でも、年2%以上の業績アップと年2%以上の賃金アップを実現していかなければ、業績不振(利益減少) or 採用不振(人手不足)に向かっていくというわけです。
また今日の人手不足の社会においては、企業が倒産した場合でも、働き手にとっては次の仕事が見つかりやすい状況にありますので、政府としても倒産を食い止める金融処置を行う理由が薄くなっています。
この背景が、近年、企業の倒産件数とM&A件数が急増している大きな要因となります。
今後、経済成長を継続的に実現していくために
今では生活やビジネスに必要不可欠となったインターネットは、主に広告/小売/エンターテイメント/生活サービスを中心としたビジネスモデルの変革(SNS/Web広告、EC、音楽/動画サブスクリプションサービス、シェアリングサービス 等)、および企業の基幹システムや業務システムを中心とした業務インフラの変革(ERP、SaaS 等)を起こしました。
インターネットが社会に与えている影響は非常に大きいものの、マクロで見るとその恩恵の範囲は限定的であるともいえます。
一方、昨今大きな注目を集めるデータやAIが社会に変革を起こす範囲はどうでしょう?インターネットによって変革が起きた産業の範囲に比べ大きく拡張し、全産業を変革し、全産業が恩恵を受けられると予想されています。
またAI革命により、働く人々のあり方が大きく変わっていくことも予想されています。冨山 和彦氏(IGPIグループ会長)によると、ホワイトカラー職種における労働人口需要が減り、リスキリングを伴いエッセンシャルワーカーの賃金が向上していくであろうと予想されています。
また、人手不足が深刻なエッセンシャルワーカーを多く雇用する企業においては、働く環境の改善と業務生産性向上・賃上げに向き合わなければ、たちまち人手不足に至り、M&Aによる対処あるいは倒産に迫られる可能性が高まるといわれています。
一方、ホワイトカラー職種においては、中間層の仕事のAIへの代替が進み、上位層は市場競争で生き残るためにデータやAIを活用し、業務生産性向上のみならず新たな価値創造が求められることが予想されています。
上記の働き方の変貌については、あくまでぼくの推測の域ですが、それぞれ下記のようにビジネスモデルの前提条件別に進んでいくのではないかと予想しています。
既にデータが中央集権的に蓄積され、データを基にプロセスが設計されているビジネスモデル(SNS/Web広告、EC、ERP、SaaS 等)
⇒ クラウドに蓄積されているデータをAIが処理するだけでなく、これらの仕組みを扱う人やこれらの仕組みの運用に関わる人の仕事をAIが代替するようになる。これからデータが中央集権的に蓄積されていくビジネスモデル
それらのうち、今までデータが中央集権的に蓄積されてこなかった理由として、
a. データを取得するデバイスがインターネットに繋がっていなかった
⇒ IoTの普及により、データがクラウドに蓄積され、データを人とAIが処理し、データ活用が進む。
b. システムを使わずアナログで作業していた
⇒ システムを導入・活用することで、データがクラウドに蓄積され、データを人とAIが処理し、データ活用が進む。
新たな価値創造のために非常に重要となるのは、他の人に決められた設計図や要件などの"テンプレート"がない中で、本質に向き合い自分たちで解を導き出していく人財であり、それは下記の要素をもった人物像であると考えます。
・走りながら考える力、クリエイティブ思考
・顧客と目線を合わせ、伴走しながら共創する力
・顧客とチームを巻き込むコミュニケーション力
・変化に素早く対応できる柔軟な姿勢
職務経歴書やスキルシートに記載されるスキルや能力だけでなく、上記の"人としての人格や素養"が大いに求められることも、本記事冒頭のリファラル採用が重視される一因であると考えています。
ミッション/ビジョン/バリュー
最後に、上記の今後予想される未来に向かって多くの人たちと勝ち抜いていくために、ぼくが描いているミッション・ビジョンについてお伝えします。
「日本の経済成長のために、次の時代を創る」をミッションとして、3つのビジョンの実現に向かって行動しています。
①次の時代を創るブランドプロデュース
⇒ 日々たくさんの方々とお話する中で、20代を中心に、多くの人が"何者かになりたい"想いがあるように感じます。スマートフォン/SNS/パーソナライズレコメンド等が普及している社会的な流れとも繋がっていると考えています。
また、データ, AI活用およびコモディティ化が進む社会において、人に求められる仕事と人が求める価値に共通するものは、"共感"だと考えています。
そして、"何者かになる"こと、"共感"起点での価値創造、これらを同時に実現する(=次の時代を創る)人格とブランドプロデュースに取り組んでいます。
②データ, AI活用の推進(本記事)
⇒ "何者かになりたい"ニーズをはじめとした、今後ますます細分化(パーソナライズ)されるニーズのキャッチアップ、および労働人口減少/地球環境/交通事故/医療/地域格差といった様々な社会課題を解決するため、データ, AI活用の推進を通じ、価値創造においてフォーカスすべき領域の明確化、およびあらゆる専門性の民主化に取り組んでいます。
③キャリア支援
⇒ 機能的な価値創造を主体とする市場競争が中心の資本主義社会から脱却し、男女横並びで活躍する社会を実現すべく、共感起点の価値創造、およびデータ, AI活用の推進に特化したリーダー人財の輩出に取り組んでいます。
ともに実現していく仲間を求めています!
【参考】上記についての動画・書籍はこちら
おまけ(未来や理想を考える、その僕は僕をどう思ってるんだろう?)
(おじさんばっかりだったので、最後にこちらをどうぞ!笑)