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読書と呼吸

 いつからか、なんとなく動画を見る時間が増えた。正確には「見てしまう」。そして時間があっという間に過ぎている。

 動画を「見てしまう」時間と同等、あるいはそれ以上に時間を費やしてきたことは何だろう。

 私の答えは「読書」に尽きる。

 今でも読書は好きだし、移動中はたいてい何らかの本を読む。眠る前にも本を開く。

 文章のみで描かれる物語や情報は、私自身の呼吸で吸収され咀嚼され、知識や知恵などの形で私のものになる。

 対して動画は情報量が多くスピードも早いので、私の呼吸に合うとは限らない。むしろ呼吸を乱される気がすることがある。

 特に漫画 動画上で展開するタイプのものに、私は少しの息苦しさを覚える。

 漫画は、当然ながら小説より絵による情報伝達が直接的で早い。それでも私の呼吸でコマを追い台詞をたどり楽しむことができる。

 ただ、これを動画上でコマと台詞の順番やタイミングまで指定された状態になると、「読む」呼吸は通用しない。私のペースで読ませてくれと思う。 

 自分の呼吸を大事にするためにも、やっぱり読書は欠かせない。

 そんなことを改めて思う今日この頃である。

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