最大酸素摂取量の向上
ランニングのパフォーマンスを上げる要素
最大酸素摂取量
乳酸性作業閾値
ランニングエコノミー
これら3つで約70%を占める。
ランニングにおける最大酸素摂取量とは単純に肺に酸素を取り込めるかではなく筋肉に酸素を取り込める最大値のことです。
有酸素運動の場合、運動強度が高くなると必要なエネルギー(酸素需要量)が高まり、それに応じて酸素摂取量が増えます。最大酸素摂取量はその最大値を表す指標であり、持久力の指標として広く用いられています。
簡単な測定では12分間走やシャトルランやバイクでのエルゴメーターでおおよその数値がわかります。
最近では心拍計付きランニングウォッチでもおおよそに数値がわかるようです。
当クラブメンバーが愛用するガーミン ではこんな表示もします。
長距離走の場合、最大酸素摂取量が高いということは、より速く走れることになるため、パフォーマンスに強く関係します。
ではどのようにすればこの能力を高めることができるか?
やはりハアハアゼイゼイするような状況が必要でしょう。
最大酸素摂取能力への刺激を加える事によって最大酸素摂取量を改善・向上させます。
最大心拍数の90%以上の負荷を5分間以下の疾走+疾走時間以下の回復ジョグの反復を数本といったいわゆるインターバルトレーニングが有効と言われています。
ジャック・ダニエル氏は、VO2max強度とは97.5%~100%HRmaxで実施し、VO2maxに達するまで約2分かかります。また、この強度を維持できる時間は約11分程度であり、練習でこの時間走ることはハードすぎるので、3~5分の疾走時間が推奨する。休息時間は、直前に走った疾走区間の時間と同じか若干短い時間にすべきであると、しかし、間の休みの時間を短くすることで、短い疾走時間でもインターバルの効果(=有酸素能力の向上)が得られると述べています。
具体例を挙げると、1kのインターバル走を5本。設定タイムが4分なら休息は3〜4分という感じですね。
マラソンをターゲットにした場合、サブ3以上のランナーなら1kより短いインターバルはあまり必要ないと思います。
漫画家ランナーのみやすのんきさんも雑誌で同じこと書いていましたが、マラソンのスピードとは、1kをしっかり走ること(3〜5分の疾走)であり、瞬発的な短いスピードは大きなパフォーマンスのアドバンテージになりません。
400mのインターバル走などが、必要になってくるのはサブ3を目指すレベルくらいの走力だと思います。
インターバル走の注意点としては、適正なタイムで本数をしっかりと刻むこと。
1本目は誰でも走れます。
5本の設定なら5本とも速くもなく遅くもなくタイムを揃えることですね。
最悪なのは1本目早い。2本目3本目4本目とだんだんタイムを落としていき、最後の5本目また上がる。。。
走力の低いランナーあるあるですが(笑)
ある実験では、最大酸素摂取量と記録との相関関係は市民ランナーレベルでは認められたが、アスリートなどのあるレベルを超えたランナーでは認められなかった。
これは、何を意味していると思いますか?
最大酸素摂取量の能力が速く走る上での基礎となる重要な要素ではあるが、これがすべてではないということです。
持久性パフォーマンスの指標として用いられてきましたが、VO2maxは決定要因ではないというのが現在の主流的な考え方です。
LT(乳酸性作業閾値)とランニングエコノミーを絡めて、総合的にトレーニング計画を立てて実行することが大切だと考えます。