仕事、最速化
1.「どうしてこんなに仕事が多いんだ…」
いつも締め切りに追われて泣きながら残業している、藤枝てるひ のノートです。
今回は、作業を早く終え、諸々先延ばしにしないようにする方法を考えます。出世しない人が先延ばしにする言い訳をたくさん持っている一方、出世した人は仕事を遅らせないための自分だけの戦略を持っています。やらなければいけないことを今すぐやるために必要なのは意思ではなく技術なのです。
2.仕事が速い人の原則
自分の時給や仕事の優先順位を考えて、やらないことを決めること。
プライベートを含めた「やることリスト」を作成すること。
全てに期限を設けること。午前中は大事なメールしか読まない、1日のうちでメールを読む時間を決めておく、といった工夫も必要です。他人から与えられた締め切りは、5分前行動など自分が設定した締め切りに置き換えましょう。これにより、ノルアドレナリンやエンドルフィンの分泌が期待できます。イギリスの歴史・社会生態学・経済学者であるノースコート・パーキンソンは、「計画を立てる際には目標達成までに必要な時間を十分にとるよりも多少短めにとる方が、より効果的である」とするパーキンソンの法則を提唱しました。
仕事を細分化して考えること。仕事を始める開始デッドラインを作るには、行動モメンタム技法(100分の1プランニング)が適しています。幸せな人生を手に入れるためには、最初の1歩目のハードルを極限まで下げて、1%だけ進めることに全力を尽くせばよいのです。やる気が出てから作業を始めるのではなく、作業を始めてからやる気が出るので、モメンタム(きっかけ)を与えるということです。
5秒で動くこと。人間は仕事と向き合って5秒を超えると、やらない言い訳を考え続けてしまうので、脳内でカウントダウンし、強制的に取り掛かると良いでしょう。これにより作業興奮が起き、継続して作業できるのです。
動きながら考えること。真の問題点はやってみないと判らないので、準備に時間を掛け過ぎてはいけません。
他人の時間を上手に使うこと。自分の時間は買えませんが、他人の時間は買うことができます。イギリスの大学の調査で、事務系職場の上司は、本来部下でも出来る仕事の41%を抱え込んでいたそうです。互いにWIN-WINが成立するよう、他人に上手に仕事を任せて、空いた時間を有効活用しましょう。
3.作業効率が劇的に上がるテクニック
重要な仕事を朝イチでやらないこと。まずは、達成しやすい簡単な作業で頭をほぐしましょう。
全ての仕事を15分で区切ること。14分集中後1分休憩のサイクルです。フランチェスコ・シリロのポモドーロ・テクニックは25分集中後5分休憩の30分サイクルでしたが、1分休憩の15分サイクルなら、多くの職場で取り入れやすいでしょう。
自分の予定を最優先すること。予め周囲の人間に宣言し、余計な声をかけられないようにして、本当に大切なことに集中しましょう。
4.自分の時間が増える、すぐやる人の習慣
15分あればカフェに入って作業を行うこと。締め切り効果と場所変え効果を最大限利用することで、確かな成果を得ることが出来るでしょう。
仕事が速い人達と関わること。彼らの作業ペースを身近に感じ、それに付いていかれるようになります。
5.脳のタスク処理能力を極限まで引き上げる方法
クロックサイクルを上げる(一つのことをより早く処理する)こと。人は、慣れにより2~6倍の速さで処理できるようになるそうです。
並列度を上げる(複数のことを同時並行で処理する)こと。無意識で出来るまで反復された作業は、他の作業と並行して進めることができます。
抽象度を上げること。社会全体を見渡して、より高いレベルの行動原理を考えましょう。
時間の感じ方は絶対的なものではありません。現在、作業をコントロールするうえで感じているコンフォート・ゾーンを変えていかなければ、脳は鍛えられないということを忘れてはいけません。
6.学習を加速させるために
まずは、自分自身に高い期待を抱けないというマインドセットを変えていきます。多くの人が、過去の失敗を引きずって努力を止めてしまう学習性無力感に捕らわれています。しかし、実際には神経可塑性によって将来の可能性は無限大なのです。この時、腸管神経系ENSが気分や思考の健全性に影響を与えるため、健康的な食生活で腸内環境を整えましょう。ポジティブ思考ができれば、ストレス症状も減り、心臓発作の発生率が13%低下します。コミカルなキャラクターに見立てた心の声に対して、セルフトークで意見の論理や事実の証拠を確認し、新しい信念を作っていきましょう。
自己規定効果というものがあります。人間の考えは行動を決定し、人間の行動は運命を決定するというものです。つまり、創造的な人は自分を創造的だと考え、そうでない人は自分が創造的でないと考えているのです。
また、自己イメージに合致する証拠を探し、それに合わせて行動しようとする強い欲求が生じる、自己一貫性原理もあります。実際、自分がうつ病患者だと考えるからうつ病から抜け出せないという患者が多いという研究結果があります。更に、心理学者のコリンズは、学生の数学の成績は才能よりも信念が大きく左右すると結論付けました。
次に、行動を起こすのに必要なエネルギーとしてのモチベーションを高めていきます。自身の人生の中心的な目的を明確にし、適切な目標と理由に基づいた行動を毎日行っていきましょう。
トーマス・エジソンは派生効果ノートにより、将来発生する苦痛が現実のものとなる前に自分を追い詰めて行動に駆り立てていました。「苦痛を感じていながら人が変われない理由はなんだろうか。それは、まだ苦痛の大きさが十分ではないからだ」
最後に、成果を得るための効果的な手段として、6つの思考法の切り替えを行っていきます。【白】情報収集と分析、【黄】楽観視、【黒】結果の困難と隠れたリスクへの注意、【赤】感情表現、【緑】創造性、【青】全体管理を、それぞれ活用して目標を達成していきましょう。
7.時間不一致現象
同じことでも時間的距離によって実行難易度が違うように感じられる現象を言います。人は後で実行する計画に対しては気持ちが大きくなりやすいのに、いくら小さいことでもすぐに実行に移すのは難しいものなのです。
8.まとめ
経営コンサルタントの本田健氏が億万長者約12,000人にアンケートを実施したところ、高額所得者ほど回答が早かったそうです。
どうせしなくてはならないことなら、即断即決で処理した方が好感度を得られ、差別化に成功してアドバンテージを取ることができます。そして、より重要なことをより能率的に行うことが出来ます。更に束縛による幸福度の低下を解消します。そもそも、アイディアはすぐに実行した方が成功する確率が上がる半面、一度後回しにすると二度と実行できない恐れもあるのです。
「明日」「あとで」は最も破壊的な言葉です。最も行動に適した日は今日、最も適した時間は今。今日が物事を始める特別な日なのです。
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