向精神薬による中毒死についての見解💊
今話題の市川猿之助氏の事件。両親ともに向精神薬中毒死が疑われている。
果たして、現在日本で入手可能な薬剤で発生してしまうような事件なのか?参考文献とともに考えてみました。
こちらが参考文献です⤵
✴考察
紹介した4剤が、今回使用されたかどうかは分かりません。
ただ日本で入手可能(もちろん医師の処方が絶対に必要❣)な薬剤という制限をかけると、可能性はないとはいえませんね。
特にフルニトラゼパムは、不眠症の患者で以前はよく処方されていた薬剤です。
第二種向精神薬に属する薬剤なので、月に30日分までしか処方出来ません。薬剤師サイドの管理も厳重な薬なのです。
分かりやすく言うと、1mg錠をMAX60錠までが入手限度。
フルニトラゼパムの中毒量は1g 、致死量は6gですから、1mg錠でいえば1,000錠、6,000錠の計算になります。
常識的に考えて、この量を入手するのは薬剤師でも不可能です。不自然な大量購入は監査が入って調べられますからね。
他の薬剤に関しても、致死量を入手するのは不可能だと思います。
素人が大量に服用して自殺をはかろうとしても、ほとんどのケースが死ねません。投与量不足で失敗します。
今回の事件が本当に向精神薬中毒死とすれば、入手経路も気になるところ。確実に不正ルートであるからです。
ここまで単剤でのケースを考察してきました。
実は、薬には飲み合わせが悪いものもありますから。
それを逆手にとり、中毒量に満たない量で、複数の薬剤を使用したことにより、条件を満たしたとも考えられます。
考えればいろいろ可能性は出てくるのですが…
薬剤師の立場からすると、薬の事件が起こる度に規制が厳しくなり、本当に必要な患者さんにその薬が渡せなくなることに繋がる。それが困るんです。
早く真実が明らかになり、こういった事件が起こらないように願います💫