思考の整理(問題解決入門)
仕事を早く終わらせたい、お金持ちになりたい、楽器を上手に弾けるようになりたい、モテたい、やせたい、日本を変えたい、もっと上手に話せるようになりたい、部下とコミュニケーションをうまくとりたい、夫婦の会話をふやしたい…
何かを解決しなければならない…そう。生きるって毎日が問題解決なんです。ここではあくまで淡々と問題/悩みと向き合うときの考え方を記します。世の中には問題解決のアプローチは色々あるかと思いますが、ボクの経験上での話を。なので用語の定義とかはこの中だけのものってことで。
やや骨太な内容になりますが、誰かの何かになれば幸いです。
あなたの悩みが1つでも解決しますように。
そもそも問題解決ってなんだよ
はじめに。
なぜ「問題を解決」しないといけないのか。
それは「解決したいから」。
いや、トンチとかじゃなくてね。
現状と目指す姿にギャップがある。
だから解決しなきゃいけない。解決したい。
そして「やれたらとっくにやっとるわ!」ってなるから悩み(≒問題)になるんです。
お金や時間、スキルや人材、自身のもともとの才能…
そう、リソースがあったら困らないんです。
それがないから「どうする?」ってなるんです。
そして当然のことながら、みんなリソースには限界がある。
それをいかに解決するか?それが問題解決ってものです。
用語の定義そして考え方
とりあえず、何かテーマあります?
お時間ある方は紙とペンで整理しながら取り組んでみてください。
ここではよくあるテーマの1つ「ダイエット」を例に用語の定義と問題解決の構築の仕方をお話します。
目的とねらい
とりあえず今回のその問題のゴールを決めましょう。
それが「目的」です。
そして目的を達成したらどんな良いことがあるか?それが「ねらい」になります。たとえばダイエットを例にとると
目的:今の体重から10kg痩せる
ねらい:スタイルが良くなってモテる
実はこれ正解はないです。それを決めた人が決めること。
人によってはモテるが目的になるかもしれないし、結婚相手を見つけるがねらいってパターンもありますね。とにかく大切なのは「目的(ゴール)」と「ねらい(その先の幸せ)」を整理すること。
のちに筋道立てて考えた時に、ねらいが目的になったり、手段(解決法)が目的にならないようにするためです。
実はここが一番時間がかかるかも。のちに課題や問題を分析したり解決策を導き出そうとしたりした時にしっくりこなかったらここを見返して書き直すのもあり。
課題と問題
次は問題と課題について。いわゆる問題っていうのは
現状と今のギャップです。そこに立ちはだかる壁ってやつですね。
これもダイエットを例に書き出してみましょう。
運動する習慣がない
食事制限ができていない
ジムに通う時間がない
ジムに通う暇がない
モチベーションが続かない
晩酌の習慣がやめられない
お菓子をついつい食べすぎてしまう
はい。これも実は書き出したらキリがないです。とはいえ、ここの段階では書き出せるだけ書くのが正解。そして「そもそもそんなこと出来るかよ!」っていうのは無視で書き出しまくるのが正解。ここはとにかく発想を広げる作業に集中します。個人の問題解決であればなるべく自分に嘘はつかないで。ここでどれだけ風呂敷を広げられるか?が勝負です。
問題を捻出するコツとしては
お金
時間
環境(場所)
周囲の人間
あたりを切り口に書き出すと良いでしょう。
さて、現状と目的のギャップは書き出しきれましたか?
そして気づくんです。
こんなの全部できたら苦労せしねーよ!
はい。そうです。それができないから困っているんです。この問題の山をどうするか?それが次の「課題の集約」なんです。
言葉の定義になりますが、
問題:現状と目的のギャップ(立ちはだかる壁)
課題:その中でも効果的に解決の目処が立ちそうなもの(現実的なもの)
数ある問題の中から解決できそうなものに絞る。
これが「課題の抽出」です。
先ほどの例で行くと、金銭的に余裕があればジム通いや食事制限(健康食の定期便の利用)とかが行けそうですし、モチベーションとかはアプリや読書、時間的な兼ね合いを考えるとジムが難しそうであれば家でトレーニングって言うところに行き着きます。
実はこの課題の抽出が問題解決の腕の見せ所。
数ある問題の中で現状のリソース(人/金/モノ)を駆使して改善が見込めそうなものを絞ります。ここでも発想の力が必要。お金で解決できなければ人の力を借りる。時間が足りないならお金で解決するなど。
さて、とりあえず例題としてのダイエットから、以下を課題としました。
運動する習慣がない
食事制限ができていない
モチベーションが続かない
お菓子をついつい食べすぎてしまう
そしてこのままだと問題をただ抽出しただけなので、表現を変えます。
運動する習慣をつける
食事制限をする
モチベーションを保つ
お菓子を食べる回数を減らす
※あくまで例としてダイエットを挙げてますが、もちろんこれがダイエットに本当に効果があるかは別の話です。そう言うのは詳しい人に聞いてね。
問題表現を課題表現に変えます。
なんとなく言うと、ネガティブ表現をポジティブ(can)に変えるイメージです。
一旦休憩
さてここまで整理できましたか?一度おさらい。
1つ1つはなんてことないんですが、これを丁寧に1つ1つ整理しながらやるってことがポイントです。こういう順番で考えるっていう組み立てね。
解決策を考える
さてさて、課題が決まったのであとはそれに対して具体的な解決策を練ります。これはもう調べて考えて作るって感じです。
でも、最初の漠然とダイエットしたい!ってところから考えたら随分具体的になったでしょ?
運動する習慣をつける
食事制限をする
モチベーションを保つ
お菓子を食べる回数を減らす
1つ1つ例をあげます。
運動する習慣をつける
・アラームをセットする
・アプリでトレーニング記録をつける
・仕事の休み時間に同僚と一緒に運動する
食事制限をする
・ご飯の量を減らす
・カロリー計算をする
・糖質計算をする
モチベーションを保つ
・前から来たかったワンサイズ小さい服を買って飾る
・憧れのスタイルの人物の写真を貼る
・SNSで仲間を見つける
お菓子を食べる回数を減らす
・お菓子を食べた回数を記録する(レコーディングダイエット)
・代わりのものを調査する(紅茶を飲むとか)
これも実は問題を洗い出す時と一緒で、とにかくたくさんあったほうがいい。なんならググりまくったり先にダイエットに成功した人の話やブログを参考にしてもいい。書き出しまくります。
一番効果があるって??
そして、次はこの書き出した解決策の中で、
・コスト
・時間
・環境
・得られる効果
が最適なものだけ取り組みます。
自分でそれぞれの項目に点数(重み)をつけて、ランキング付けてその中から上位三位までとか決めてもいいでしょう。
さて、気づきましたか?
問題⇨課題の時と一緒です。
広げるだけ風呂敷を広げて、あとは効果のありそうなものだけに集中する。それ以外はやらない。大変だし発散するし。
この広げて絞るって言うのが物事を考えるアプローチの1つとして有効なんです。広げるときはとにかく発想豊かに。
さて、具体的な解決策が決まれば、それにかかるコストや期間も決められますね。
さあストーリーにしてみよう
ここまで来るのはなかなか大変かと思いますが、とりあえず材料は揃いましたよね?それを順番に並べてみます。
順番にならべてみる
目的 : 今回達成したいゴールかな?
ねらい : 目的を達成して得られる幸せに満足してます?
問題 : 現状と達成したいゴールに立ちはだかる壁書き出せてます?自分に嘘はついてないですか?もう出しきれないって言うくらい洗い出しましたか?
課題 : 問題の中で効果が出そうなものに絞られてますか?色々あるけどとりあえず集中できそうなものだけになってますか?
解決策 : 課題を解決する施策は具体的ですか?コストや時間、達成に必要な環境は整えられそうですか?(それが無理ならそれは問題に格下げ)
こんな感じで見直します。なんなら最後の解決策のコストと具体的なスケジュール書けますか?必要な人を呼べそうですか?
どこか一箇所でもしっくりこなかったら、前後の工程含めて見直します。
大丈夫、すぐ出来上がることが正解ではないので。焦らず。
逆からもならべてみる
今度は確かめ算的に逆からも見直してみましょう。
解決策 ⇨ 課題 : 具体的で解決できそう?
課題 ⇨ 問題 : 今回は着手しないものがただの問題として余ってますか?
問題 ⇨ ねらい : 問題が全部解決したらねらい通りの幸せになります?
ねらい ⇨ 目的 : なぜ(ねらい)今回の目的を達成したいのですか?
こんな感じで全体をブラッシュアップします。
これでOKなら、解決策に取り組みましょう。レツゴー。
いわゆるよくきくアレですよ
さて、これよく社会人になったら言われる「5W1H」ってやつです。
What 何 を達成する?(目的)
Why なぜ その目的を解決する?(ねらい)
Who 誰がそれをやる?(解決策)
When いつやる?(解決策)
Where どこ(どの範囲)を解決する?(問題/課題)
HowMuch いくらかかる?(解決策)
実は今回の考え方のアプローチは「企画書作成の基本」だったりします。
企画 そう。それは何かを解決するために企てるものなんです。
上記の要素も網羅されてるかチェックしてみてくださいね。
より緻密に解決するには?!
さてさて、こんな感じで問題解決のアプローチを記しましたが、いかがだったでしょうか?
慣れない脳の部分を使って大変だったかもしれませんね。
実はこれも練習と経験です。
はじめは、小さなテーマやハードルが低いものでこのアプローチでやってみるといいでしょう。
そして途中に出てきた「発想しまくって集約する」って言うのも実際のところ知識と経験量に関わります。ロジカルシンキングの本とかを参考にしてもいいし、興味がある人は「なぜなぜ分析」って言うのを調べたりするといいでしょう。この辺の分析のツール(考え方)は世の中にゴロゴロ転がってます。もちろん自身で紙とペンを片手に自由に発想するでも十分かと。
あくまで発想と集約なので、地頭の勝負にはなってきますが、ここに学歴やスキルは関係ありません。
どちらというと、丁寧に1つ1つ整理しながら考える って言う習慣が何よりも大切かと思います。
参考になる書籍などはまた別の機会にでも紹介したいと思います。
このテーマはまだまだ深いので、またそれぞれの項目の深掘りの仕方は紹介しますね。
では、今日はこの辺で。
この記事が誰かの何かになれば幸いです。
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