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虚無と諦念のショートストーリー(600文字)

アザケイさんの本が図書館で回ってきました。

20本の短編集

はたから見れば十分に満ち足りた人生を送る人や。

人生の途中までは成功を送っていた人。

選択肢を間違えたり、試験に落ちたり、選ばれなかった事を引きずり。

コンプレックスを何処かに持ったまま解決できず生きている。

どう頑張っても手に入れられない何かを羨む気持ちが伝わる小説です。

ネタ元

作者のアザケイさんは社交的でよく飲みいくそうです。

その場で初対面の人と仲良くなり一緒に飲むという才能があるよう。

二度と会わない人と思うと、逆に秘密を打ち明けてくれるそうです。

作中の登場人物はそんな複数の実在する人の要素を持ってきて作るとか。

また、昔から共感性の低い事にコンプレックスを抱いていていたそうです。

その為、他人を観察し、その人物像を想像するようになったそうです。

この2つの能力が合わさり、実在しそうな人の話ができるのだとか。

半端な勝者たち

効率で成功してきた主人公が効率でバカにしてきた誰かに負けている。

勝ち負けでいうといまだ勝っているかもしれないけれど。

人生という複雑怪奇なレースでは得点ルールが不明確。

もしあの時別の選択をしていたら。

成功はしてないかもしれないけど、幸せだったかもしれない。

自分は

自分は明らかにこのお話の主人公ではないですね。

私も誰かを羨むような生き方をしてきましたが。

羨んでいたあの人は私のような負けてる人生をもっと羨んでいたのかも。


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