【今週の読書】共同体感覚があるからこそ我が道を歩める
先週の「イスラム教再考」の本で、人と人とは最終的にはわかり合えないかもしれないと思いましたが、今週読んだアドラー心理学で有名な岸見一郎先生の「つながらない覚悟」を読んで、実際につながる必要はないのかも、と勇気をもらいました。共同体である必要はなく、共同体感覚を持っていればよい。孤独でも、私を指示してくれる仲間がいると思える事が大事で、そう思うために孤独になることも大事。そう、あくまで感覚なのです。その感覚を研ぎ澄ませていくことが大事。
で、この共同体感覚があれば、我が道をガンガン進んでいけるのかもと思わせてくれたのが、今週もう一つ読んだ「世界一くさい食べ物」という本でした。この本は、WaseiSalonの読書会があるから手に取った本なのですが、まさか「つながらない覚悟」とつながりを感じられるとは思いもよらなかったです。
著者の小泉武夫さんがなぜこんなにもくさいものが好きで、それを全面に好きと言えるのか。完全なる偏愛で、なんならちょっと引くのですが、引かれることなんか気にせず、自分の好きなものを熱く語り尽くす小泉さん。まさに共同体感覚の、孤独でも仲間がいると思える感覚そのものなんじゃないかと思いました。
共同体感覚があれば、我が道をゆくことができる。
そんなことを教えてくれる小泉武夫さんの「世界一くさい食べ物」の本でした。
では、それぞれの本の感想をどうぞ
(オリジナルはブクログです)
つながらない覚悟 / 岸見一郎
イスラム教再考を聴いて、分かり合えない場合にどうするか、という問いに向き合った時にこれかもと思って、Audibleで聴きました。
一通り聞くと、やっぱりアドラー心理学の共同体感覚にこれからの生き方の希望みたいなものを僕は感じます。
その共同体感覚で、こういう感覚がいいなと思ったのが、私を応援してくれる人はどこかに入ると思えること。まだ見ぬ人でも、どこかには同じように思ってくれる人はいるでしょ、って思えることが、自分のやりたいことを後押ししてくれて、自分の人生を歩めるようになるのかなって思いました。
常に誰かとつながり続けていると、まだ見ぬ人のことを想像できなくなる。だから、一度孤独になって、考える時間は必要。一人の時間でも、誰かとつながれてると思えることで、もう共同体感覚が芽生えている。そう、共同体感覚は感覚であって、共同体でなくてもいいんですよね。
全員と共同体にならなくても良い。
だから、依存してるなと思う人とは距離を置いても良い。無理だなと思う人とは距離を置いても良い。つながって共同体にならなくても、その人のことを思って、共同体感覚さえあれば、きっと自分の道が開けていける。
そんな風に思わせてくれました。
人間関係においても、無理な時は無理です、と言えるようになろう。離れた後にまた戻れるかな。お帰りなさい、って言ってもらえるように、お帰りなさいって言えるようになろう
世界一くさい食べもの ――なぜ食べられないような食べものがあるのか? (ちくまQブックス) / 小泉武夫
ちくまQブックスシリーズの読書会のために読みました。
ちくまQブックスシリーズは10代向けに問屋学びを提供する本が多いのですが、この本は著者の小泉さんが好きなものをひたすらに語る本でした。好きなものに突き進んで良いんだよと背中で語る本なのかも知れないです。
読書会で、ズレがあるから面白い、という話をしてくれた人がいて、まさにくさいもの好きが自分とズレまくっていて、笑うしかないっていう感じでした。いや、ちょっと引きましたが。
個人的には豆腐ようが紹介されてなかったのが残念でした。あと、世界一に輝いたシュールストレミングはいつかどこかでお目にかかりたいような、そっとしておいた方が良いような。知ってしまったことによる自分が怖いですね