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左手は重い方がしっくりくる

どうも。遅刻魔です。


僕は父方の祖父と昔から仲が良い。
父母どちらともあまり性格が似ておらず、「誰に似たんだ」なんて言われて育ってきたが
自身の性格や趣味嗜好は祖父から隔世遺伝したんだと勝手に思っている。

祖父はファッションが大好きだ。
ジャケットや革靴、腕時計や帽子などにとても拘りを持っていて
御年86だが、未だにスタイリングに手を抜かない。
そして祖父に会う時は、僕も服装に気合が入る。

そんな祖父から大学入学祝いに、電池式ではなく一生モノとして機械式時計をプレゼントしてもらったのをきっかけに、見事に腕時計の沼へとハマった。

そしてそれ以降、人生の節目節目には何かと理由をこじつけては腕時計を収集しながら現在に至るのだが、同じ熱量で時計について語れる人があまりいないため
ここでちょっと独り言を言わせてほしい。

ちなみに現在の祖父の愛用時計はRADOのダイヤスター。
ここまでシブいおじいちゃん他にいるだろうか。

主な所有遍歴

①SEIKO SELECTION 7T92-0KG0(2010.04~)

時計沼にハマってから出動回数が増えたスロースターター。

人生で初めて所有した腕時計。
父親に中学への進学祝いでもらったもの。

当時、G-SHOCKとかアディダスオリジナルの時計がかっこいいと思っていたお年頃で「なんかおじさんみたいな時計だな」なんて思っていたため、高校を卒業するまでほぼ付けることはなかったのだが
仕事をし始め、スーツを着る機会が増えてから着用回数が急に増えた。

直径37mmと収まりが良く、かつシンプルで汎用性の高いクロノグラフ。
父親よ、いいセンスだ。(ありがとう)

値段なりのちゃっちいブレスさえ愛おしい。


②ZEPPELIN Hindenburg LZ129 70604(2016.04~)

時計沼に自分を引きずり込んだ元凶。

パニック障害を抱えながらもなんとか大学受験が終わり、祖父から入学祝いとしてもらったもの。

記念にもらうものだから一生モノが良いと思い、機械式時計が欲しいとお願いした。
予算10万円以内で好きなものを選んでいいよと言われたため、素人なりにめちゃくちゃリサーチして選んだ一本。

「ファッションブランドではなく、時計メーカーのものがいいらしい」
「革ベルトってなんかいいな、大人になっても使えそうだし」
「日本人の腕には40ミリ前後がいいらしい」
「ムーブメントを作ってるメーカーも色々あるんだな」

リサーチにリサーチを重ね、その中でもデザインがすこぶる好みだったこれを選んだ。

ムーブメントはMIYOTAのキャリバー9132。
精度は-10~+30 秒/日と
特別スペックが良いわけではもちろんないが
1度もOHせず使用している現在でも
日差+10~15秒くらいを保ってくれている。

今持っている時計の中で、ぶっちゃけ女子ウケは一番いい。
ありがとおじいちゃん。俺頑張るわ。

茶ベルトがダメになったのでグレーに付け替え。
ストラップ次第で印象がグッと変わるのも腕時計の面白いところ。


③G-SHOCK DW-5600P-1JF(2016.05~)

中学生の時に憧れていたG-SHOCK。
バンパーかっけぇで購入。
(埃もったいない…)

大学入学し、テニス部に入部した頃
練習のタイムキーパーは1年の役割で、急遽デジタル時計が必要になり某ヨドバシカメラへ時計を探しに行った。

当時このG-SHOCKについているバンパーの存在を知らなかったため
何これ!なんか強そう!しかも黒×金!そして安い!
という理由で購入。精神年齢13歳。

ただ、学部が建築学科だったためクソ忙しくて(というのは建前で、不安発作が悪化して試合や合宿に参加できなくなったため)半年で退部してしまい、その後テニスもあまりしなくなってしまったため出動回数が激減。

今はテニスをするときの装いに合わせて⑦のGMA-S2200M-7AJFと使い分けている。

めちゃくちゃテンションが上がるわけではないけど、ないと寂しい白米のような一本。

④TAG Heuer Aquaracer WAY2113.BA0910(2017.05~2022.04)

正面もいいけど斜めから見た顔がめちゃくちゃかっけえ。
ダイバーズなだけあって青に映える。

大学2年の頃、塾講師のバイト先の室長が時計好きで、中野ブロードウェイへ一緒に行ったときにダイバーズウォッチブームが到来。
そこで初めて「自分の金で高級時計を買おう!」と決意。

予算30万円以内でリサーチしまくって、ロンジンのレジェンドダイバーとタグホイヤーのアクアレーサーが候補に上がり(今はもう20万じゃとても買えない)
最終的に金属の塊感がツボでアクアレーサーに決定。

それから約半年後、通常のバイト代に加え春期講習で稼いだバイト代をほぼ全ブッパし購入。
ブティックで時計と引き換えに現金20万円をレザー製のトレイに置いた時の緊張感は今でも忘れられない。

ただそこから6年後、
なんだかんだつける時に気を遣ってしまうことと傷が付くたびに凹むことに疲れたこと、
そして鬱を患ったことで生活費を捻出する必要があったため手放した。

それまで"身の丈"って言葉は嫌いだったし、買えない人間が妬みを正当化した言葉でしかないと思っていたが
その意味がようやく分かった気がする。

まだ早かったみたい。

41.5mmのため収まりの良さを保ちつつ程よいボリュームのサイズ感がとても良き。
(思い出補正もあるが)正直現行モデルより好み。


⑤TISSOT Heritage Banana T117.509.16.052.00(2018.09~)

品と色気を兼ね備えた逸材。

21歳の誕生日に、両親にねだって買ってもらった一本。
スポーティな時計とカジュアルな時計は手に入れたが、もっと革靴に似合う時計、かつ角型の時計が欲しくて探していたところ
このバナナウォッチにたどり着く。

なまじ腕時計の知識がついてきていた時期でもあるので
「腕時計は機械式一択っしょ!!」なんて思っていたが
秒針がないことと、デザイン的に(あと予算的に)これ以上性癖にぶっ刺さるデザインのものがなかったこと、そしてTISSOTというブランドのクラフトマンシップに惹かれてこの一本に決めた。

この頃は大学の友人の影響もあり雑誌LEONにハマっていたことと、初めてちゃんとした彼女ができたこともあり、「もっと色気を手に入れたい」と色々試行錯誤していた時期でもある。


モノに頼ろうという姿勢な時点でだいぶ道のりは長いぞ
by 6年後の俺

バナナウォッチに合わせるために購入したポールヒューイットのレザーブレスレット。
この組み合わせが今でも大好きだ。
(ポールヒューイットださいとか言わないで)

モードな服を着るときや、"いつもよりちょっとだけカッコつけたい"イベントの日はバナナをつけていくことが多い。
というかこいつを付けるとなんかスイッチが入る気がする。

あれ、TISSOT増えてね・・・?


⑥TISSOT PRX powermatic 80 T137.407.11.051.00(2022.11~)

まさかのTISSOTリピート。
フォーマルもカジュアルもいけるオールラウンダー。

前職を辞め、親の会社への入社が決まったタイミングで
「こっから人生をやり直すんだ」と自分への誓いとして購入した一本。

休職期間、鬱病が回復期に入ってから韓ドラを色々見漁っていたのだが
ヴィンチェンツォというドラマの主演であるソン・ジュンギがスーツ姿に着用していたHUBLOTのクラシックフュージョンがめちゃくちゃカッコよかった。
それに感化され、ラグスポウォッチ(予算的にはラグスポ"風"というべきか)に興味を持つ。

ラグスポ(風)ウォッチの選択肢として挙がりがちな
モーリスラクロアのアイコンと一瞬迷ったが
パワーリザーブ、耐磁性能、サイズ感、そしてTISSOTというブランドなど
総合点でPRXが自分的には圧勝だった。

ステンレスベルトのモデルに、別途でレザーストラップを購入。
ブティックのお姉さんに「お兄さん、目黒蓮に似てますね!」と言われて鼻の下を伸ばしていたのはここだけの話。
お世辞を真に受けてる人を心底バカにする性分だが、いざ自分のことになると悪い気はしないんだよな、悔しい。

発作が起きて心が折れそうになってもこの時計を見ると自分への誓いを思い出させてくれる。
なんとか今でも無職にならずにやってこれてるのはこいつのおかげかもしれない。

これからも俺を奮い立たせてくれ。

最近はステンレスベルトでの使用が多い。
スーツに合わせた時の色気がすばらC。


⑦G-SHOCK GMA-S2200M-7AJF(2023.01~)

細腕族のためレディースモデルを購入。
ちょっとチャラめなのが中二心を擽られる。

社会人テニスサークルに所属してからは③で紹介したG-SHOCKをテニス用の時計として使用していたのだが
ナイターだと反転液晶が見にくいのと、腕にインパクトが欲しくなり購入。

最初は八角形のモデル、所謂カシオークを検討していたが
店舗で見た時にビス止めのデザインが気に入りこのモデルに決定。

ライトアップがめちゃくちゃ明るいのと、テニスウェアを基本的にブラックで統一しているため腕が映えるのがお気に入り。

なおライトアップ以外のボタンは未だ使いこなせていない模様。

⑧SEIKO5 SPORTS automatic SRPE77K1

私服よりむしろスーツに合うダイバーズデザイン。
デイデイト好きじゃないけどこいつなら「許せる!」

アクアレーサーとお別れして以来、久しぶりにダイバーズ欲が湧いていたところに御殿場アウトレットのSEIKOで出会ってしまった一本。

元々、友人二人がセイコー5スポーツを所有していたため
いつか自分もいいモデルがあったら持ってみようかな~くらいには思っていたが
正直本当に買うとは思っていなかった。

4R36会に入れてもらった。
ちなみにこの日は打ち合わせなし。

横から見るとぽってりしたフォルムがかわいらしいこと
3連ブレスではなくミラネーゼブレスレットであること
アイスブルーというありそうで意外とない色であること
そしてベゼルがアルミベゼルではなくツヤがある(ハードレックスガラス)仕様であることなど
アウトレット価格28,000円だが費用対満足度は相当高い。
下手したら過去イチ。

こんな時代だから

「電池式の方が安いし正確なら絶対そっちの方がいいじゃん」
「アップルウォッチの方ができること多いじゃん」
「そもそも時間見るならスマホでいいじゃん」
そんな言葉は飽きるほど聞いてきた。

まあ多分そっちの方が合理的であり「正しい」んだと思う。
けど、時に非合理的なのが人らしさであって
「無駄」という余白こそが人生を彩ってくれるんじゃないだろうか。

コンプラとかポリコレとか、なんでも正論(っぽい何か)で縛られまくってて
生きづらいこんなご時世だからこそ
僕はこれからも腕時計を左手に巻き続ける。
左手が重い方がしっくりくるから。


皆さんもお気に入りの時計や思い出の時計などあったらぜひ
コメントで教えてください。


あ、ちなみに密かに20代の"上がり時計"としてこのどっちかを狙ってます。

①LONGINES Dolcevita L5.757.4.71.0
②KING SEIKO SDKS003


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