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hearty_yucca2209
『あいにく、石油ストーブの上が込み合って』 №214【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ
ある冬の日、あまりにも寒いのでワタクシの大好物『甘酒』を作ろうと思った。雪が降るのをチラリと見ながらお昼過ぎ、鍋に酒粕と水を入れて蓋をした。
「これで石油ストーブの上にかけて、沸騰したら砂糖と生姜を入れるだけ。夜には身体がポカポカ温まる甘酒が飲めるよね~」
そう思ったものの、あいにく、石油ストーブの上が大変込み合っている。
「夕飯用のスープに、湯たんぽ用のやかんをかけていたのを忘れてた」
仕方ないので、順番待ちをしようとそのまま台所に放置した。
※
その後、その甘酒を仕上げようと火にかけたら、過去イチおいしい甘酒ができ、ワタクシ大満足。しかも
「これすごくおいしい。おかわり頂戴!」
酒粕と砂糖を練り込んだ方がいいとか、酒粕がダマにならないように少しずつお湯を入れてなじませる方が美味しいとか。イチイチうんちくが絶えないダンナが黙る奇跡。
ワタクシ、甘酒の極意を会得した。
※
実はこの甘酒、作ろうと鍋に酒粕と水を入れ蓋をしたときから、結構ときが経っている。途中、冷蔵庫に移動させたもののそのまま放置。思い出したのは、再び寒くなった3日後だった。
お陰で酒粕が水にしっかりと馴染み、口当たりのいいまろやかな甘酒になった。
「練り込む? お湯を少しずつ入れる? なにそれ。それより断然おいしいじゃーん」
ズボラにピッタリ、忘れて放置料理。
悪くない。
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いつも応援ありがとうございます!
これからもクスっとに笑って頂ける楽しい作品を書いていこうと思います。
(^▽^)/
まいまいまま(mymymama)
2025.2.12
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