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akarisakasu
2分で読める子育てエッセイ№979『明日から起こさないからね!』
大昔、恥ずかしながら母にいつも起こされていた、だらしな~い小学生だったワタクシ。
2階の自分の部屋で寝ているワタクシを階段下から大声で呼んでくれるのが日課。
「起きなさーい」
まあまあ穏やかなのは2回目まで。3回目は大抵大爆発した母の声。
「いい加減に起きなさーい!」
そのセリフからは
「いい加減に(←ここが恐怖を醸し出す前フリ)起きなさーい💢(←3回目以降につく怒りのマーク)」
を感じる。
さらに母の機嫌の悪いときは
「明日から起こさないからね!」
と、捨て台詞が加わる。けれどちっとも懲りないワタクシだった。
※
そんなワタクシに目覚まし時計をプレゼントしてくれた両親。「ピピピ」と音のするスヌーズ機能が付いているタイプのものだった。今ではスヌーズ機能なんて当たり前の機能だけど、その当時は画期的なもの。
「おおっ、これだったら1人で起きられそう」
ところが目覚ましが鳴ったら「うるさいな・・・」と言ってはボタンを押しいつのまにか、まどろみ始める。5分後ピピピと鳴るのでボタンを押し、まどろみ、ピピピ、ボタンを・・・気が付いたら30分の間、そんなしょうもないやり取りを続けていた。なんだったら鳴っていても気づかず、子守歌代わりに寝続けていることも多々ある始末。
目覚ましが全く役に立たない日が続いたのち、ワタクシ、ハタと気が付いた。
「目覚まし時計はワタクシが起きなくても穏やか~に『ピピピ』と鳴っているだけで。全く張り合いがないんだよね~」
※
そして今、母になったワタクシ。
子供たちに何度も目覚まし時計やスマホのアラーム機能を使うように勧めても、全然定着しない。
「まだ起きてないの? いい加減に起きなさ~い!」
もしかしたら子供たちは、このセリフを聞きたいのかもしれない。ワタクシ、さっさと諦めた。
ちぇっ。
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