ドイツワイナリー探訪②Closheim Conrad
多忙につき最後の栽培集中の記事がかなり遅れています。
申し訳ありませんが、繋ぎのワイナリーレポートをお楽しみください。
3回に分けてお届けするドイツワイナリー探訪。
1. Weingut Friedrich Altenkirch GmbH & Co. KG
2. Weingut Closheim Conrad
3. Weingut Chat Sauvage
前回は1回目でAltenkirchを紹介しました。
ドイツのワイナリー紹介の第二回目は
2. Weingut Closheim Conrad
です。
Closheim Conradはナーエ(Nahe)という産地にあります。
このワイナリーは自分が拠点としている場所、ラインガウからは対岸に位置するので、川を舟で渡るところからスタートします。
そしてその対岸のビンゲン駅から電車に乗ること3駅。
ガイゼンハイムはラインガウ、その対岸はラインヘッセン、そしてその左、このワイナリーが属するのがナーエという地域になります。
このワイナリーは親子が造る2種類のブランドがあり、案内してくださったのは子世代にあたるフィリップさん。
”Conrad”というワイナリーの名前は親世代側の名前で、こちらのブランド名は”Closheim”、そしてもう一つのブランドが”anneteclosheim”となっています。
今回は”anneteclosheim”の話を聞かせていただきましたが、こちらは既存の”Closheim”よりラベルのテイストをスタイリッシュに仕上げ、少し攻めた造りをしています。
製造過程でいえば、グラビティフローとピノノワール(PN)の作り方が特徴的でした。
ピノのオープンタンクの画像はありませんが、板のバットのようなもので、かなり外気と触れる表面積が大きいものでした。
そして今年から除梗した後の梗を一部戻すということも試みはじめたそうです。
樽も比較的小さいサイズの樽をPNには用いるので、樽香もしっかりと感じさせてくれる味わいになっています。
グラビティフローはドイツでは比較的よく見ることができるのですが、これはおそらくドイツは丘や斜面を使った栽培が多いのもあって、構造的に作りやすいためでしょう。
この写真では見にくいですが、樽にかなりの情報量があるのは、逐次糖度を測って記録しつつ、どのタイミングで乾燥酵母を入れるかを探っているためだそうです。
ところで先に述べた攻めた造りというのはなんなのかという話。
ここのワイナリーはPN、リースリングといった品種のワインだけでなく、将来を見据えたメルロー(Me)、カベルネフラン(CF)、ソービニヨンブラン(SB)などを植樹しているというところがポイントです。
現状こういった品種のワインはアッサンブラージュに用いられたり、ベーシックなラインナップのロゼになったりという感じですが、実際にSBなどは単一品種で商品化もされており、かなり爽やかなグリーンとフローラルさを持ったワインに仕上がっています。
ちなみにここのワイナリーも前回同様SBに関しては2-3週間ほど収穫期に差をつけて収穫を行っているそうです。
Me、CFが用いられたワインも飲んだのですが、これと言って未熟という感はなく、これなら極めて暑かったといわれる今年のビンテージならかなり期待できるのではと思わせてくれるポテンシャルを感じました。
また新築されたテイスティング用の建物は、外は黒と灰色を基調に、シックな感じに、中もシンプルに飾られていました。
こういった雰囲気作りからもワインとともに洗練された感じが伝わってきます。
また上の写真のようなレイアウトもあり、無駄のないカッコよさみたいなものがあります。
あまりテイスティングの詳細はメモしてないのですが、ここのSBとPNはかなりおいしかったです。
そしていつもは財布の紐が固い私でもPNのビンテージ比較したさに2015と2011を購入。
これがドイツのワイナリー訪問で初のボトル購入でした。
では次はドイツにあってフランスワイン?
Winegut Chat Sauvageからレポートをお届けします。
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