歴史・人物伝~番外コラム:戦国時代の大河ドラマで、主人公に共通した「ある傾向」
2020年のNHK大河ドラマは「麒麟がくる」です。本能寺の変で織田信長に謀反した武将として、マイナスイメージで描かれることが多かった明智光秀を主人公に据えています。
ここ15年の戦国時代を舞台にした大河ドラマでは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった有名武将ではなく、知名度が低かったり、敵役が多かったりする武将を取り上げているように思えます。
実はもう一つ「ある傾向」に気づきました。「麒麟がくる」の明智光秀、「軍師官兵衛」の黒田官兵衛、「天地人」の直江兼続に共通すること、それは「側室を持たなかった」ということです。
当時、名のある武将は一夫一婦ではなく、側室を持つのが当然と考えられていました。生涯妻を持たなかった上杉謙信は特異な例ですが、側室を持たない彼らもレアケースのように言われています。
黒田官兵衛はキリシタンだったからだと思われますし、直江兼続は婿養子に入っているので、側室を持てる立場ではありません。明智光秀は、長く流浪の生活をしていたことが影響していたと考えられます。
現代社会では当たり前のことですが、「側室」という考え方はタブー視されています。ドラマで夫婦愛を演出するには、側室の存在がいない彼らは好都合だったのかもしれません(笑)
全国各地で大河ドラマの誘致活動が行われていますが、「側室がいない武将」というのも、大きなアピールポイントではないでしょうか!
noteでは連載コラム、エッセイをほぼ毎日書いています。フリーランスのライターとして活動中ですが、お仕事が・・・ご支援よろしくお願いいたします!