#332 「アニー」、当日券チキンレース!
2023.5.5.
まさに今、私は新国立劇場の階段に座り込みながらこの記事を書いている。かの有名な舞台「アニー」の当日券をゲットするためである。
このGWは遠出はしないと決めたし、進めたい作業があるのでやることはいっぱいだ。
だが先日、テレビで「千と千尋の神隠し」の舞台裏の特集番組を見てしまった。感動して最終的には泣いていたし、千と千尋の再演をぜひ観に行こうという気持ちになったのだが、まだまだ先のようだ。
「映画とか舞台とかっていいよなあ」という気持ちになったところで、GWと言えばアニーをやっているのでは…と思い出したのだ。
さて、何時に行くべきか…
というか、同じようなことをちょっと前にもやったな。
ひとえにこれは、己の計画性のなさの集大成とでも言ったらよいのだろうか。事前に計画的にチケットを取ってさえいれば、こんなに何時間も並んだりする必要はないのだ。
突発的に予定を決めるタイプの人の救世主、当日券!
6:30過ぎに家を出発。ちょっと乗り継ぎが悪く、初台の駅についてのが7:30頃であった。
7:30
劇場到着。中が暗い。扉も開いていない。それはそうか。
一体いつになったら建物が開くのか、もしかして別の場所に当日券売り場があるのではないか。せっかくこんな早くから来たのにチケットが取れなかったら最悪だ。
そんなことを考えながらスマホで色々検索していたら、明日土曜日のチケットが1〜2枚ぴあのサイトで購入可能になっていた。むむ。ここまで来て、明日のチケット取るか…?
8:00前
警備のおじさん登場。
「8:00から建物内に入れるよ。早すぎるんじゃない?いつも当日券で並んでる人見るけどね…12:00の回は11:15の開場のタイミングで当日券売るから。そりゃあ何人か並んでるけど、早く来る人は結構いつも待ちぼうけだよ。」
「今から入って並んでてもいいんですか?チケット取れなかったら困るし…」
「うーん、でも、9:00くらいでもいいんじゃない?」
それだけ言うのならと、近くのマックへ。最近の私は電源とfree wi-fiがあればどこでも作業可能。というか、スマホ依存症が凄すぎて充電が尽きてしまいがち。マックで充電ができたのはありがたかった。本の原稿作業を進める。
9:20
作業に没頭してしまい9:00を結構過ぎていた。行こう!
劇場に入り、素敵なフロアを進んでいく。
9:25
はい、一番乗り!!!
当日券は数は限られるが毎日確実に販売するとのことだったので…これでチケット確保が確定。やったー!
3分ほどすると、若めな男性が登場。当日券を目指して来たという。何時に来たらいいか分からなくて…チケット買えなくても困るし…などなど、チキンレースあるあるで多少盛り上がり、2人で階段で並ぶ。
ここでもPC作業をすることにしよう。free wi-fiが飛んでいる!ありがとう新国立劇場!
9:45
次に若い女性が。3人目のところに並ぶ。
そこに4人目が。こちらも若い女性。どうやら、3人目の方と知り合いのようで、「お客さん用?私も!」などと話している。会社の営業さんか何か?お客さん用?
しばらく会話をうかがっていて分かった。出演者の母たち!地方公演はどうするかとか、アップが見たくてとか、そんな話をしていた。選ばれし者の母か…すごい世界なんだろうなあ。
10:00前
ロビーの奥の方から、子供の声が聞こえる。
10:00になると、挨拶の声が聞こえ、子供たちがロビーをランニングし始めた。これがさっき話に出ていたアップだ。バルコニーらしき場所と下の階を何周かして、その後、発声練習も聞こえてきた。なんかちょっとお得感!
10:30までにはたくさんの劇場スタッフも現れ、受付やらのセッティングを始めた。11:00前にはロビーに開場を待つお客さんが何人も現れる。開場11:15で、開演12:00よ?なぜそんなに早くから来ている?ギリギリマスターの私からは考えられない。みんな偉すぎ。
11:15
一番乗りだったので、無事に買えたーーー!そして良い席!
皆様、アニーの当日券はショウマストゴーオンよりも待たずにゲットできることが発覚。
またマックに戻って腹ごしらえ&スマホ充電をし、12:00、いざ開演!
◆◇◆◇◆◇
いやあ、面白かった!以下、感想羅列↓
・生演奏よい。オケピも覗きに行けばよかった…でも、子供がいっぱいで行けなかった。
・Tomorrowは曲の中でもやっぱり別格。アニーのソロバージョンも、最後にみんなで歌うバージョンも、なぜかこの曲を聞くと涙が出てくる。
・子役たちみんなすごいねえ…。
・一番「この人ステキ〜!」と思ったのは、グレース役の笠松はるさん。(全然知らなかったので調べた。)スタイルが良い!美人!
・ハニガン先生役の人すごいな〜と思って調べたらマルシアさんだった。存在感すご過ぎ。
・本物の犬が出てくる!!!
・ストーリー知らなくて、アニーは何もせず成り上がっていくじゃん…と思っていたけれど、終わってから「どん底で誰もが落ち込む世の中で、アニーの明るさが周りを勇気づけていく」とTwitterでつぶやいている人がいて、なるほどなと思った。
・あるあるだけど途中で一度うたた寝した。
・アニー以外の孤児役はみんな選ばれし子役たちなのだと思うけれど、モリーしかキャラ立ちしていないから、もっとそれぞれのキャラクターを目立たせてあげてほしい。
会場には子供がいっぱいいて、この子たちはなぜアニーを観に来たんだろうと考えながら眺めていた。
◆アニーの劇が大好き
◆オーディションを受けたことがある
◆友達が出演している
食い入るようにパンフレットを見る子、オリジナルトートバッグで観に来ている子、ポスターの前で写真撮る子、犬のぬいぐるみ(これもグッズ)を抱いている子…
やっぱりアニーって、子役オーディションが売りのミュージカルで、みんなの憧れなんだろうなあ。
オーディションの倍率を調べてみたら、書類選考の段階から選ばれるまで、4500倍だそうだ。すごく近くで演技をしているように見えるあの子たち。だが、舞台と客席はすごく遠いのだ。もし私が10歳より前にアニーを観に行っていたら…オーディション受けたいとか言っただろうな。
みんな、何者かになりたいんだな。
朝ドラで神木隆之介くんがそう言ってた。何者かになりたいって。
ならなくてもいいと思うんだけど、なりたい気持ちはよく分かる。私も何者かになりたいって思っているところがあるから。
えーちなみに、私が小学生の頃、最後の学芸会で「冒険者たち〜ガンバとその仲間たち〜」をやった。この話、どこかでしたかな?
ガンバって男の子の役だと思うのだが、当時調子に乗っていた私はオーディションでガンバ役を受けた。確か、屋上で全員の前でセリフを読んだと思う。3人受けて(しかもうち女子2人)、結局イケメン男子がガンバになった。それはいい。それは納得。だけど…
私、「マンプク」役になってたのよ!
この、一番右がマンプクね。真ん中がガンバね。
とりあえず発表されて1日は落ち込んだよね。で、その後はノリノリでやってたよね。今思えば、先生よく分かってる。
人から選ばれる世界で戦うって大変。
アニー、大変面白かった。
千と千尋の再演は、ちゃんとチケットを事前に確保しようと心に決めた。