外構屋さんにシステムを入れるのは難しい
業務改善 事始め
私が4年前に今の会社に入った時には、全てが「紙」と「エクセル」で管理されており、例えば、
商談中や施工中のお客様などから電話があっても、担当が誰なのか、みんなに連絡を入れて、確認しないと分からない。
以前に施工させていただいたお客様から再度依頼をいただいても、まずは前回の担当を調べるのに時間がかかり、図面は設計担当に確認、工事の詳細は経理に依頼して、原価表を探してもらわないと分からない。
といった具合で「よくこんな状態で、これだけの仕事量をさばけているなあ」とある意味、感心したのを覚えています。
会社としても、この状態はまずいという認識があり、「とにかく早急にシステム化してほしい」とのことで、まずは既製のシステムを探すところから始めました。
kintoneを選ぶまで
多分、これってあるあるな話だと思うのですが「システム化してほしい」と言う方は「なんか詳しい人なら、ちゃちゃっと簡単にしてくれるんでしょ」くらいにしか思ってないんですよね。
でも、実際には、自社の業務の流れにぴったりあった既存のシステムなんてないし、新しく作ろうと思うと、ある程度まとまった予算がいる。
そして、外部の人に作ってもらうには、業務の流れを整理して、曖昧に(なあなあに)していた部分もキチンとルールを決めて、誰にでも分かる流れにしないといけない。
でも、ひとつの現場にいろんな協力業者に入ってもらい、かつ、工期がかなり限られている外構業者としては、なかなか全てをきっちりルール化するのは難しいのです。
「ムリに決まってるやん…」
悲観的になっていた時に見つけたのがkintoneでした。
いざ行動!
今はテレビでもコマーシャルがガンガン流れているkintoneですが、約4年前はそんなに知られておらず、見つけた時は
「これだ!」
と思って、本当に感動しました。
そこからは即行動!
まずは、画面遷移図を作り、大阪のCybozuさんが無料で相談に乗ってくださると言うので、作った遷移図を持って、相談に行きました。
親切にアドバイスいただき、進めていけそうだと自信を持つことが出来ました。
kintoneのいいところは、自社の業務に合わせたシステムをかんたんに作成できるのはもちろんですが、サポートが親切なところが大きいと思います。
軌道に乗せるまで
1ヶ月ほどかけ、ひととおりのシステムとその操作マニュアルを作り、社内のスタッフに向けて説明会を開きましたが、一部の「新し物好き」なスタッフを除いて、みんな
「何でこんなめんどくさいことをしないといけないのか(紙に書いてたのを入力すればいいだけなんですが)」
「どうせ、いつの間にか立ち消えになって続かないに決まってる」
と否定的で、ひたすら文句を言われ続ける毎日でした。
心が折れそうになりましたが、上の写真にも案内が載っている「kintone hive」に参加した時に、ある登壇者の方が
「とにかく、みんなに寄り添うこと。どんな時でも質問にはすぐに答えてあげることが定着させるコツ」
と話されて、全国規模の会社でおひとりでそれを実践されているお話を聞き、私も腹を括ろうと思いました。
休みの日でも、終業時間の後でも、質問には極力丁寧に対応し、要望を聞いて、使い勝手が少しでもよくなるよう、こまめに対応している内に、入力することが定着し、
急な電話があっても、お客様やご依頼の情報が分かるので、ある程度の対応ができる。
過去の工事の情報もすぐ分かるので、アフターサービスも速やかにできる。
となり、冒頭のような困り事は改善されました。
これからの課題
とりあえず入力することを当たり前にすることはできました。
今後の課題は、
現状は「紙」と「エクセル」でやっていたことをkintoneに落とし込んだだけなので、業務の流れを見直し、効率化する。
入力して、集積したデータを社内のスタッフみんなが使いこなせるように教育する。
の2点です。
今、いろいろ奮闘中ですが、その話はまた今度…
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