第9話:脱プラでテイクアウトカレー。LINEでお願いしてみた。
自粛期間中、3食のことを考えるのが苦痛だった。
外出も外食もしない分、テイクアウトにぜひとも活路を見出したい!
いろいろなお店のテイクアウトを頼もうとしたが、持ち帰るための使い捨て容器がどうしてもネックだった。
だいたいプラスチックだからプラごみが増えるのもいやだし、そもそもプラスチックという味気ない容器で食べたら味なんて30%減。
スパイスたっぷりなのに辛くないカレー屋さん
でも、それでもどうしても行ってみたいカレー屋さんがあって、初めてテイクアウトをお願いしてみた。
やっぱりプラ容器によそわれた。けれどプラ容器なのに劇的においしい!
スパイスたっぷり。なのに全く辛くない。
思春期に片足を突っ込んでもなお、バーモントの甘口を所望するわが子もぺろりと平らげた。
シナモンの香りただようチキンカレー。もともとシナモン好き一家なので、シナモンのふだんは見せない顔を見たようでギャップ萌えした。
ジンジャー香るキーマカレー。こちらはちょい辛で、香るスパイスもインド人の香り。一気に思考をインド(あるいは西葛西)までぶっ飛ばしてくれた。
おいしい…あまりにおいしい…!
おいしすぎて、私は友達5人と義母、子どもは習い事の先生2人に口コミしたくらいだ。
また絶対に食べたい…!
容器持参、いいですか??
というわけで、容器を持参してもいいか聞くことにした。
でもその問い合わせというのは、わたしのような小心者にとっては脇汗レベルのものだ。
電話で聞いて、無下に断られたら死ぬ。
で、LINEって本当にすばらしいですね。
公式アカウントをお持ちのそのお店にさっそく友だち登録し、ドキドキしながら言葉に気をつけながら問い合わせてみた。
だって忙しいお店だったら「めんどくせ」と思われて当然のお願いだからだ。
嫌われたくない。
そしたら。
3分で快諾。
容器持参でテイクアウト、実践
後日、本当に容器持参でテイクアウトに行ってみた。
でもランチタイムの忙しい時間は、ふだんのルーティンを崩すようで申し訳なかったので
ランチタイム前の開店直後に行った。
お店の人は恐縮するわたしに「全然いいですよ~」と平然と対応してくれた。
この、歓迎するでもなくいやがるでもなく、「平然と」というのがむちゃくちゃ心地よかった。
こんなお願い大したことないんですよ、フツーですよ、と受け止めてもらえ、わたしひとりが妙なことをしているような人間にならないようにしてくれる配慮すら感じた。
カレーということもあってガラス容器やホーロー容器を多めに持参した。
袋はかなりずっしりとしたから車で受け取りに行ったのだけど、これってエコだったのか?と自省した。
でもほら見て。
すごい勢いでむさぼる子どもに後れを取るまいと盛り付けたからちょっとアレだけど、すごいおいしそう。
というか、おいしかった。
プラ容器で食べるよりも、やっぱり30%増しでおいしかった。
プラゴミが出なかったのがうれしいのはもちろんだけど、
こういうちょっとイレギュラーなことを、初めてでも割とちゅうちょなく聞けるLINEってすごいなと思った。
わたしの仕事でも、開設しなくちゃと思いつつ先のばしにしていたのだけれど、その日のうちに速攻で開設した。