わたしのモノがたり

生きたいように生きてみる方法を模索した結果、起業。ちょこちょこライターも。夫と子どもふ…

わたしのモノがたり

生きたいように生きてみる方法を模索した結果、起業。ちょこちょこライターも。夫と子どもふたり。わりとまじめに生きているけれど、でもきっともっと何かできるはず、とも思ってます。

最近の記事

第18話:わたしの中の差別感情。

40歳を過ぎ、体のあちこちに老いのようなものが漂い始めていることを感じる。 まだ老眼ではないし、白髪もないと思う。 でも顔のシミやシワは着実に増え、太陽にさらすことのない脇腹や背中にもたくさんのほくろなのかシミなのかが歴然と増えている。老いた父そっくりだ。 疲れは翌日にもちこしてナンボ、翌々日までひきずるなんてザラだ。 くせっ毛の髪は、年々うねりがひどくなる。大群でうねっているのはまだいい。突然、1本だけうねり出す毛が増えてきた。 キューティクルがらせん状になっているようで

    • 第17話:「贈る」に含まれる3つの思惑。エシカルな贈り方を考えてみた。

      贈ることが好きだ。 誰かのことを思って商品を選んで、それをとても喜んでもらえると、こちらもその倍くらいうれしくなる。 ふだんのその人の行動とか何気ない言葉をヒントに選ぶのは、探偵になった気分だ。 でも逆に、贈られるのがちょっとニガテなのかもしれない、と最近思う。 贈り物地獄のわたしの実家わたしの実家は、田舎で小さな会社をやっている。 田舎だから、人とのつながりや義理堅さは都会とは全然ちがう基準が適用されていると思う。 実家で好きな車を選んでいるところは見たことがないし、好

      • 第16話:思春期男子もだまされる「肉じゃない肉」。高野豆腐でゆるベジタリアン始めてみた。

        以前こちらの記事に登場した、思春期に片足を突っ込んだわが家の子。 成長につれて大人っぽいにおいになってきたと同時に、肉と米の消費量が右肩上がりだ。 米は小さい時から大好物で、米と水さえあれば生きていけるようなタイプだったけれど、ここのところ肉への情熱がハンパない。 地球環境のためには、ベジタリアンにならないとダメ?SDGsやエシカルライフについて学びを深めていると、必ず出会う「肉を食べない」という考え。 牛さん豚さんかわいそー!ってだけの話ではない。家畜として育てるだけで

        • 第15話:ごはんとおみそ汁は冷えててもおいしい。ミニマムはエシカルの条件だ。

          「ほかほかのごはん。ほかほかのおみそ汁。」 文字としてこう書くだけで、体の真ん中あたりがじんわりあたたかくなる感じがする。白熱灯に照らされ、しきりに湯気を立ちのぼらせる2つのお椀が自然と目に浮かぶ。何ならちょっとよだれも出てくるかもしれない。 食の原風景。そう言ってもいいと思う。 ステレオタイプ・ルーティーン・あたりまえ、なぜ生じるかでも、「ほかほかのごはん」「ほかほかのおみそ汁」。 「ほかほかの」という言葉は、ごはんとおみそ汁をただ修飾しているに過ぎない。けれどこうした、

        第18話:わたしの中の差別感情。

          第14話:パン屋さんのカレーパンが心おきなく食べられる社会へ。エシカルへの長い道のり。

          パン屋さんのパンが好きだ。もれなく子ども達も。 わたしが小学生の頃はまだ、土曜日の午前中は学校に行っていた。 お昼まで授業を受け、そこから最高にお腹がすいた状態で家まで歩いて帰る。15分の道のりが苦しかった。胃がキリキリ痛み、一緒に帰る友達と何も話せないくらいだった。 そんな時、母がだいたいお昼ごはんに近所のパン屋さんでパンを買っておいてくれる。エネルギー源としてのそのパンは、幼いわたしの細胞のすみずみまで行きわたったのだと思う。とりたてて特徴のあるパンではなかったけれど、

          第14話:パン屋さんのカレーパンが心おきなく食べられる社会へ。エシカルへの長い道のり。

          第13話:手放す=誰かの役に立つ。気持ちいいサステナビリティ 〜ブックオフオンラインの「キモチと。」

          モノへの思い入れがわりと強い方だと思う。 買ったり手に入れたりした場所はもちろん、その時の自分の試行錯誤した気持ちや店員さんの応対、シチュエーション、入れてもらった紙袋も覚えていたりする。 それをどんな気持ちで使っていたかも覚えているから、愛着がわきすぎるせいで全然モノが捨てられない。 自分のモノはまだいい。自分で管理できるから、まだ手放すのが心苦しいモノは思う存分手元に置いておける。 でも難しいのが子どものモノ。 服や靴、おもちゃ、スキー、自転車…。 戻ってこないあの幼

          第13話:手放す=誰かの役に立つ。気持ちいいサステナビリティ 〜ブックオフオンラインの「キモチと。」

          第12話:ヨーグルトメーカーがいい感じ。パッケージの脱プラ&買い物が楽に。…本当に?

          わが家では毎朝ヨーグルトを食べる。 バナナやキウイを切ってヨーグルトをかけて、それにマヌカハニーを添えるのが定番だしお気に入りだし、子どもたちの朝のお楽しみのひとつだ。 ヨーグルトのブランドにこだわりはなくて、その時安いのを買う。 でも子どもたちが大きくなってくると、ひとパックで3日もっていたのが、2.5日→2日となり、どんどん減るのが早くなって買い物がめちゃくちゃ大変になった。重いのだ。 さらに、ひとパック400gのあの形状はエコバッグの中でなかなかおさまりが悪い。冷蔵庫

          第12話:ヨーグルトメーカーがいい感じ。パッケージの脱プラ&買い物が楽に。…本当に?

          第11話:「育児が過酷」って誰か教えてよ!本音をもらすことで救われる人がいる

          子どもが生まれるまで、お母さんは眠れないし食べられないし、歯も磨けないし、お風呂に入っても大して洗えないし、お風呂上りは髪も体も冷え切ってからじゃないと自分を拭くこともできないなんて、知らなかった。 腕も腰も常に死んでるし、やりたいこと(そんな大したことじゃない、ちょっとお茶が飲みたいとかいまLINE返信しちゃいたいとか)ができないなんて、想像できなかった。 つい数日前まではわたしのお腹の中にいて、わたしは大きなお腹を抱えながらも機動性にあふれ自由という権利を行使できていた

          第11話:「育児が過酷」って誰か教えてよ!本音をもらすことで救われる人がいる

          第10話:自転車を近所の店で買ってみる。地域でつながるエシカル消費。

          夫が間に合わせで買った自転車があまっていて、わたしは今それに乗っている。 27インチ、とにかくデカい。 でも捨てるのももったいない、そもそもどうやって捨てるんだ。 だから仕方なく乗っている。 でも、間に合わせで買ったような気合の入らない自転車だから乗り心地とかは度外視のようで、お尻が痛くなる。 体のサイズに合わないから無理した体勢で乗るため、乗ったあとはやたらと疲れる。 自転車を買う3年悩んでいたが、ようやく自分の自転車を買うことにした。 小さなミニベロタイプの自転車。 ペ

          第10話:自転車を近所の店で買ってみる。地域でつながるエシカル消費。

          第9話:脱プラでテイクアウトカレー。LINEでお願いしてみた。

          自粛期間中、3食のことを考えるのが苦痛だった。 外出も外食もしない分、テイクアウトにぜひとも活路を見出したい! いろいろなお店のテイクアウトを頼もうとしたが、持ち帰るための使い捨て容器がどうしてもネックだった。 だいたいプラスチックだからプラごみが増えるのもいやだし、そもそもプラスチックという味気ない容器で食べたら味なんて30%減。 スパイスたっぷりなのに辛くないカレー屋さんでも、それでもどうしても行ってみたいカレー屋さんがあって、初めてテイクアウトをお願いしてみた。 やっ

          第9話:脱プラでテイクアウトカレー。LINEでお願いしてみた。

          第8話:カードの請求書、ドキドキ開封イベント、これ何だったんだっけ?

          月末になると、郵便受けをのぞく時にそわそわする。クレジットカードの請求書が届くのだ。 わが家は家計費のほぼすべてをクレジットカード払いにしている。そのため請求額はけっこうなものになる。 夫の出張費も一度立て替えるから、出張が重なった時にはどえらい金額になることがある。 封筒に入っている紙の半分はチラシの類だとわかっていても、その厚みと、ふつうのダイレクトメールよりもずっしりとした重みににどんよりとした気持ちになる。 月イチ開封イベントでもどんよりとした気持ちになることはない

          第8話:カードの請求書、ドキドキ開封イベント、これ何だったんだっけ?

          第7話:「食べる」が好きなわたしが考える、これからの食との向き合い方

          「食べる」ということに異様なほど興味があるように思う。 特に、見知らぬ土地の人が食べているものに興味がある。 食べ物を口に運んでお腹を満たすという行為が好きというのはもちろんだが、 「食べる」という行為が全人類にとってもたらす価値に、ほぼ共通するものがあることに安心感と高揚感をおぼえるからだと思う。 どんなにわかり合えない相手とも、たったひとつ「食べる」ことの価値はたぶん、変わらない。 遠く離れた聞いたことのない料理でも、ひと口食べれば「おいしい」と思える。 「おいしい」は世

          第7話:「食べる」が好きなわたしが考える、これからの食との向き合い方

          第6話:苦手×苦手=夢中 ~ランニングという瞑想~

          小さなころからランニングは苦手だった。 脇腹が痛くなってしまうのだ。 ふくらはぎにずんとくる重みも好きになれなかった。 走ったあとに口にひろがる血の味も、鼻血がつぅっと口に下りてきて得られるあれよりもよほど毒々しくて、何となく死を予感させた。 100mをぶっちぎりで疾走するときの、あの一瞬何も聞こえなくなるような感覚の方が好きだった。 新習慣そのわたしが、うまれて初めて走っている。 近所をぐるり一周、約30分。 それを3週間、毎日続けている。 発端は実に単純。自粛生活で肥

          第6話:苦手×苦手=夢中 ~ランニングという瞑想~

          第5話:「わたし」が幸せになるための時間の使い方 ~シャンプーからせっけんへ~

          うちには思春期に片足をつっこんだ少年がいる。 こないだ産まれたと思ったのにぐんぐん大きくなり、 成長につれてサイズだけでなくまとう香りまでも変わってきた。 端的に言うと、くさい。 特に頭が、くさい。 いわゆるふつうのシャンプーを使っていたが、何としてもくさい。 シャンプーの思い出わたしが小学生のころ、女子のあいだでは、どのブランドのシャンプーを使っているかはヒエラルキーを決定づける上での重要なひとつの要因だった。 最上位層の女子が徒党を組んで「シャンプーなに使ってる?」と

          第5話:「わたし」が幸せになるための時間の使い方 ~シャンプーからせっけんへ~

          第4話:ミナペルホネンというエシカル消費

          わたしの母は潔癖症で、 不特定多数の人がふれたものに嫌悪感を示した。 図書館の本は汚いから、読んだら手を洗えと教わり、 公衆浴場のバスマットははじっこ(人が使っていないところ)に乗れと言われ、 バスや電車のつり革には、何があってもつかまるなと言われた。 だから、誰が袖を通したかわからない古着を買うなんてもっての外だった。 気後れのミナペルホネンミナペルホネン。https://www.mina-perhonen.jp/ 習っていた刺繍教室の近所にお店があり、 教室の帰りにふら

          第4話:ミナペルホネンというエシカル消費

          第3話:“あたりまえ”をるんるんぶち壊してみたい ~オーブントースター

          人が「変わろう、変えたい」と思ったときにいちばんてっとり早い方法は、身のまわりのモノを変えることだと思う。 新しいメイク道具を買うとか、 新しい家に引っ越すとか、 本を買うとか借りるとか。 いちばん難しい方法は、習慣を変えることだと思う。 習慣にはすごい引力があって、 一度習慣にしてしまえばそれに対してストレスを感じたり疑問をおぼえたりすることもない。 「あたりまえ」ほど、おそろしいパワーをもつことはない。 だから洗脳はこわいし(教育も洗脳だ)、 政治に対して自分は無力だと

          第3話:“あたりまえ”をるんるんぶち壊してみたい ~オーブントースター