クロジ第18回公演『ポリトゥスの蟲』
クロジ第18回公演『ポリトゥスの蟲』
@スペース・ゼロ 2019/7/3-7/7
演出 野坂実
脚本 末原拓馬(おぼんろ)
7/4夜公演を見た!
おぼんろを見に行って一目惚れして以来、『キャガプシー』のDVDを見潰すほど繰り返し見て、観劇三昧にある過去作品は一通り見、登下校の電車内で『ビョードロ』をみるのが恒例になり、好みまで作りかえられ染められてしまったと感じるようになってきたここ最近だったもので、是が非でもなく行かざるを得なかった末原拓馬さん脚本作
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人間は地上に住まう「ハチ」と地下に住まう「アリ」に分けられている...アリはハチのおかげで文化的生活を保障され、時が来れば招待状が届きポリトゥスの泉のほとりにある理想郷で幸福に生きることができる、はずだった--
かつてあった燃料戦争
勝利したハチ民族は敗北したアリ民族を、殺し、その体を石炭にしてハチ社会の機械を動かしている。ポリトゥスの泉に招待された者は誰一人として戻ってきたことがない。
それでもアリの兄弟、カジテとテオは夢を見る
「地上には空というものがあって、それは赤、青、黒、様々に変化し、そして太陽と月と雲と星とが自由に行き交うんだってさ」
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『ポリトゥスの蟲』もどこにも逃げ場のない苦しく残酷な状況と、そこにある大きな愛のコントラストがまさに末原拓馬ワールドで。どこまでも愛の話を描いてくれるから本当に信頼なんだよなあ...
グッと来てしまったのはボドパス博士とキュドロスの関係。泉とコードで繋げていることで生命を永らえ、博士とつながっていることで泉はその力を維持し、300年の時を過ごしてきた。機械人形キュドロスに課せられた任務は、コンテナを運ぶこと、博士の世話をすること、博士を生きながらえさせることのみっつ。でもキュドロスがその任務に反してしまったのは....愛してしまったんでしょう?心の無い人形に愛を芽生えさせてしまった途方も無い300年を考えると、どうしようもなく胸が締め付けられる。
自分以上に相手の幸せを願ってしまうほどの深い愛を生み出してしまった博士との日々は尊いものであったろうに。博士が居なくなっても永久に動き続けてしまう未来が悲しい。博士とキュドロスが共に飛空挺に乗れない明日が怖い。
もっとこの2人の話が見たい....!!!
私は傍観者だから見ていてとことん苦しくなるんだけど、それでも登場人物たちは幸せを手に入れているのだろうと思うと。小さなご褒美に胸が甘く締め付けられる。カジテとテオが手にしたご褒美も、切なくて。良いラストだった。
それにしてもですよ〜〜!!!!!!!!!!鎌苅健太さんのテオが!!本当に可愛い!!!!
一番笑わされたのも、一番目を奪われるお芝居をしていたのも鎌苅さん。『ビョードロ』を見に行けなかったことが悔やまれる.... 。カジテに鉈を振り落そうとする時の苦悶も、その後の恐怖もありありと、こちらまで伝染するようなエネルギーだった...マジで上手い.........表情一つ仕草一つに隙がない、凄い役者さんだ...ライカ見に行かないと。
感想が本当に混沌としてしまうのだけど、もっと末原さんの物語を見たいなあ.....一面舞台で大きなスケール感でみるのも新鮮でよかった。でもおぼんろのゼロ距離も恋しくなった。
おぼんろの公演にーーー!!!早く参加したい!です!結局ここに戻る!待ちます...