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タレント営業が上手くいかなかった理由

プロダクション、マネージャーの仕事において
非常に重要な仕事があります。

『営業』
です。

テレビ局への営業。
出版社への営業。
製作会社への営業。
プロデューサーへの営業。
映画監督への営業。


それぞれへ、
担当している俳優と一緒に挨拶周り(営業)を行っていました。


結果は、
正直、20年の間
上手くいきませんでした。


原因はハッキリしています。

『その俳優に魅力がないから』
です。


『俳優の魅力』

と一言で言っても色々で、

・演技ができるのか ※これが一番重要
・どういう役が得意なのか
・他の人が持っていない特別なスキルはあるのか
・今、何を、どのようにスキルアップをしているのか

などなど、
多岐にわたります。

特に
ルックスも重要で
キレイ・可愛い、カッコイイからOK、という訳ではありません。

ルックスにも
他の人にないような特徴があった方がいいのです。

※とびぬけて可愛いのは、それは特徴です


残念ながら
Find Productionに所属している人は
いわゆる普通の子、クラスで目立たなかった子
のような人が多く、
勝負するところは
『演技力』
『人間性』

と決めていたので、
その部分のスキルアップを日々指導をしていた次第です。


この『演技力』『人間性』というのは
なかなかお伝えするのが難しいものでした。

しかも、
『人間性』に関しては
日々タレントは変わっていくのです。

『今日はいい人』
でも
『明日にはわがまま極まりない人』
になっていることも頻繁です。

「○○プロデューサーに挨拶に行きますけど、一緒に行きますか?」
「絶対行きたいです!」
と返ってきた返事も
当日になると
「めんどくさい」
と言い出し
ダラダラした態度で挨拶をされたこともたくさんありました。


そこには
本人の意識の根底にある
「なんで売り込みにいかないといけないんだ。
 私には魅力があるから向こうから声をかけてくるはずだろう」
という
どこからきたのかわからない自信(過信?勘違い?)が
全てにブレーキをかけていたのです。


この意識を変えるために
日々指導をしていましたが、
「変わった!」
と思ったらすぐに元に戻り、
「どうやったら意識が変わってくれるのか」
は20年やってきても答えがでていないものの一つです。


⇒ 小説『地図を探して』:目次はこちら

※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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