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マスコミからの電話

2018年4月。
事務所の電話が鳴りました。

電話番号通知には、知らない番号からでした。

電話相手J(以下J)「こちら、Find Production様でよろしいですか?」
弊社事務員F(以下F)「はい。そうです。どちら様でしょうか?」
J「日本報道通信連絡社と申します。」
F「(日本報道通信連絡社??)(マスコミだ!!)」
J「袖川優也さんは、御社所属のタレントでしょうか?」
F「いえ。袖川は、昨年の秋に退所しております。」
J「袖川優也さんの、その後の所属先などはご存じでしょうか?」
F「いやー。申し訳ございません。退所した者のその後に関しては存じておりません。また個人情報もありますので、もし存じておりましてもお答えはできないかと、、、。」
F「何かございましたでしょうか?」
J「あー、御社には情報がまだですよね。袖川優也さんが逮捕された件に関して、お伺いしたくご連絡をさせて頂きました。」


えっ??

逮捕??

F「すいません。ちょっと担当に電話を代わります。」


ここで、代表であり彼のマネージャーをしていた私に電話を代わりました。

成崎「お電話代わりました。成崎と申します。」

袖川は所属している時からトラブルが多い人で、
何度プロダクションが問題の火消しに走ったかわかりません。

「プライベートで付き合う人達も考えなさい」
と何度も何度も注意をしてきました。

「逮捕された」
と聞いて、
「なんで彼が?」
という想いよりも
「やってしまったか」
と思ってしまった次第です。


「何をやったんだ?」
「頼むから、取り返しのつかないことだけはしないでくれ!」
と想いながら、
頂いたマスコミの方からのお電話に集中しました。


⇒ 小説『地図を探して』:目次はこちら

※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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