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辞めるタレントを、引き留めたことは一度もありません

「私、タレント活動を辞めようと思います。」
「事務所を辞めさせて頂きたいです。」

タレントから申し出るそのような言葉を受けて
「もうちょっと考えたら?」
「ちょっと待って!うちにいて欲しい!」
などの引き留めの言葉を、
一度も返したことがありません。


「そうですか。残念ですがわかりました。では、時期はいつくらいにしましょうか。」
と至って事務的に対応をしてきました。

「所属の大事なタレントが辞めると言い出したんだから、引き止めろよ!」
「なんて冷たい対応!」
などのご意見もあるかと思いますが、
私は所属する時から、
『自分で考えること』
ということを伝えており、
仕事を選ぶ時も
活動していく中でも
彼らが出した答えを一番に尊重してきました。

そんな彼らが出した『辞めるという決意』は、
『しっかり考えて出した答え』
と信じ、
それも尊重をすべきだと思っています。

『しっかり考えて出した答え』に対して、
こちらが何かを言ったところで決意はひっくり返りません。

それをわかっていたから、
その決意を尊重して、
引き留めることはしませんでした。

そもそも、
引き留めて決意が変わるくらいの気持ちの場合は、
辞めると言い出す前に、
「相談したい」
「話を聞いてほしい」
と連絡があり、
しっかりしっかり向き合ってきました。

「アルバイトが終わるのが、24時なんです。その後で電話できませんか?」
と言われた時も
「OK!じゃ、25時くらいで。」
とタレントの都合に合わせてきた20年間でした。


では、
彼らが『辞める』と言い出すキッカケや理由はなんでしょうか。

私からすると、
何とも残念になってしまう理由が多かったです。


⇒ 小説『地図を探して』:目次はこちら

※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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