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夏休みの読書感想文⑨|ナガオカケンメイの眼

もうすっかり秋ですね。

誰になんと言われようと、これは夏休みの読書感想文としてつらつら書いていきます。

じつは9冊目以降は、何冊か同時並行で読んでしまっていてどれも読み終わらないまま時間だけが過ぎていってしまってました。

たま〜に思い出したように「読書感想文、あと2冊だ…」という別に誰からも強制されてないのに勝手に感じる焦燥感をとりあえずどうにかしようと思って

まだ読み終わってないけど途中まで読んでとても共感した箇所があったので書いていこうと思います。

「ナガオカケンメイの眼」ナガオカケンメイ著

最近話題になっている(ような気がしている)d department storeの創業者の本。

何年も継続して配信していたメルマガをまとめたものとのことで、

デザインというものに興味があり、札幌にあるd department storeの店舗にいった時にすごく読みやすくてデザイナーの思考が理解できそうだ、と思って買った本。

(ちなみにd department storeで買ったものはこの本だけ。)

この中で、ほんそれな!!!!!!
って思ったのが「家賃と時間。」というタイトルの内容。

ナガオカさんは沖縄に家を借りていて、東京との時間の使い方の違いについて書かれている。

みんなが集まるアートギャラリーや新商品発表パーティなども、ここにはめったにない。だから、行かなくていい。

夜は浜辺付近をドライブする。沖縄での車は生活必需品だけど、贅沢品ではない。高級車に乗る人はほぼ、いない。そういう車で集まり、人目を気にして見栄を張るシーンもない。駐車場は本当に安い。


家賃が安いから、「家賃を払う」ことに追われてしなくてはならないことがない。結局、私たちは「家賃」から解放されないと、時間のゆとりとかに到達しない。

家賃が安いところでは、刺激は減るけれど、その分の「時間」が現れて、生活が意識されていった。家賃の高い東京で暮らすのは、結局「時間」を人に奪われることと同じなんだと思うのです。

私は今年の5月に東京から札幌に引っ越した。

その理由の一つは、東京の「高い家賃」から逃れるため。

フルリモートで仕事ができるので、わざわざ高い家賃を払って狭い家に住む必要がなくなったのだ。

引っ越したことで、家賃は半分、部屋の面積は倍になった。

窓からは広い空と大きな山々が見え、空気も澄んでいて毎日深呼吸したくなるほど。

東京にしか住んだことのない自分からしたら、これしか払ってないのにこんな贅沢していいの?!

ってくらい、家賃の破壊力はすさまじい。

だって、年収1000万越えの人が暮らすような家に、10万以下で住めるんだよ…?

札幌の家探しを始めたときは、もう常にバーゲンセールを見てるような感覚。

条件を一つも妥協せず家賃を半分にできたことへの、「良い買い物したな〜」と言う酔いしれるような満足感は半端なかった。

まぁ、今も毎日自分の家を見回すたびにしみじみ感じている。

これから東京で暮らそう!
と思っている地方の方は、東京の家賃を甘く見積もってはいけない。

でも、

これからは地方で暮らす、もしくは地方と東京の2拠点で暮らす「デュアラー」という生き方が増えていくのではないだろうか。

デュアラーは、地方にも都会にも拠点を持ち、二つの場所を行き来して生活する人のこと。

私も、月1回、1週間くらいは東京に仕事で行っている。

たまにいく東京は良い。

何より新しいもので溢れかえってるため、刺激になる。

店も、人も、情報も、デザインも、全てが最先端を行っている。

その意味では、東京は魅力的だし若者や新しいものをキャッチしなければいけない仕事をしている人にとっては住むべき場所だ。

でも私は、月1くらいで体験できれば充分だな、くらいに思ってる。

私は東京出身だけど、東京に会社がないなら
それでも東京に住みたいと思うほどのメリットが東京から失われつつあるように思う。

(友達と離れてしまうのが寂しいくらい…)

もちろん人にもよるし、東京の中でも住む場所によるけど、

23区に住む大抵の20〜30代の若者にとっては高い家賃と仕事への過剰な時間消費、都会ならではのストレスなど、安定した安心感のある生活を追い詰める要素はたくさんある。

それに加え、snsの発達などで理想と現実の差を突きつけられ、あらゆる圧からメンタルを病む人も多い。

(東京で働いていたとき、周りには休職者やうつの人が多かった。かく言う私も、、)

これからは、東京から逃れてきた若者が地方で活躍する時代が来る。

東京は、地方や海外から都会にしかないものを求めて来る人か、東京で十分に暮らせるほどの収入がある高所得者層のためだけの街になるんじゃなかろうか。

札幌は、土地柄もあり家賃はかなり安い(たしか平均4万円台)が、同時にある程度の都会でもあるから、都会に慣れてる私にも何不自由なく生活できるのがいい。

強いて言えばIKEAとApple Storeがないのが残念なくらい…。

冬は大変みたいだけど、冬を嫌いにならなければあと数年は札幌に家を置いておいても良いかなと思い始めてる。

安いから他の場所にもう一つ家を借りても良いし。

でもそう言う生活の仕方ができるようになったのはこのご時世のおかげでもあり、

色々あったけど文字通り死ぬ気でやり切った前職の経験があったからだ。。

メンタルは何度か死にかけたし、今も、メンタル死にかけた仕事を続けていることに辟易したりして、うつっぽい症状が再発してる時もある、けど、、

さて。

9冊目にもなってくると、
選ぶ本の方向性が少し変わった気がした。

その時々で興味のある本を手に取ってるつもりだけど、

夏の読書感想文目指せ10冊読破!と掲げている以上、

絶対クリアしないと!と言う思いがたまーーーーに頭をよぎり、どれにしようかな、これにしようかな、と考える中で、

最近は少し生活に余裕ができてメンタルが前よりはマシになってきたからか、

自分と向き合う本というよりも、自分が今知りたいと思うことについて書かれている本を選んでいた。

「地方」「デザイン」この2つの分野になんとなく惹かれる。

デュアラーの自分だからこそできる、人のためにできる何かがあるんじゃないだろうか。

やっぱり自分は、だれかにありがとうと言ってもらえるような仕事をしたい。

そして、誰よりも没頭するけど飽きっぽくて、メンタル弱めの自分の性格にも合うような環境にいたい。

不安症は、性格上克服できないかもしれないけど、心の平穏は保っていたい。

そのためには、自分が満たされてないといけない。

常に、周りの人や、大切な人に気を配れるようになるには、まず自分を満たさないといけない。

どうしたら、満たされるんや。

わかりやすいのはお金。

そして、時間。

かな。

移住するって東京の人に言ったときは結構反対されたりびっくりされたりしたけど、

ナガオカケンメイさんのいう通り、お金と時間を手に入れるためには、

東京を脱出した選択は間違いじゃなかったのかもしれない。


次回、最終回。


おたのしみに!


どどんっ

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