生きたくないこととは、死にたくないのと同じ意味である。
“生はあらゆる過程と同じく一つのエネルギー論的な過程である。けれども如何なるエネルギー論的な過程も、原理的に不可逆なので、はっきりとある目標に向けられていて、その目標は静止状態である…人生の半ばを過ぎると、生と死のうとする者だけが活き活きとありつづける。何故なら人生の半ばの秘密の時間に生じることは、放物線が反転することで、死の誕生である…生きたくないこととは、死にたくないのと同じ意味である。生成することと消滅することは同じ曲線である”
(「赤の書」・P312)