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ソーシャルビジネス挑戦記:起業3年目の振り返り

早いもので、2021年にヨルダンでMUUTのオリーブウッド事業を始めて3年になりました。今回は、応援して下さっている皆様へのご報告を兼ねて直近1年間を振り返りたいと思います。


日本での本格的な販売開始まで

2021年に「難民の方々に雇用を届けたい!」という想いでMUUTの事業を構想し、ヨルダンの工房のセットアップやスタッフの雇用を開始、機材購入やスタッフのトレーニングを経て、2022年秋〜冬にクラウドファンディングを通して初めて日本に150点以上のオリーブ製品をお届けしました(起業1年目の奮闘記はこちら)。

2022年クラウドファンディングで発送した商品
 木ベラ       70個
 カッティングボード 55個
 しゃもじ      36個
 フードボード      6個 
(合計         167個)

日本の皆様からの温かい声援やオリーブ製品へのフィードバックは、工房メンバーにとっても大きなモチベーションになりました!その後、2023年5月にはウェブサイト(以下)をオープンし、日本での販売を本格的に開始しました。

起業3年目:販路拡大と新商品の開発

MUUTのフードボード 

ヨルダンでの生産が軌道に乗りウェブサイトをオープンした起業3年目は、日本での販路拡大に奔走しました。

(1)卸売取扱店の開拓・販売開始

2023年6月よりCyan様でお取り扱い頂けることになり、Webショップでの販売を開始。Cyan様のWebショップは、社会や地球環境に配慮した商品に関心を持つお客様への貴重な販売チャネルとなっています。

最近では、福岡県糸島市のMonogocoti様という雑貨店でお取扱い頂けることになりました。「使ったり、見たりするたびに愛着が湧いてくるモノとの生活」という同店のコンセプトは、忙しい日常に「手仕事の温かさ」を届けたいというMUUTの想いとも共鳴します。

(2)ポップアップ出店によるマーケティング

ポップアップ出店の様子

この他、2023年7月以降は豊洲や二子玉川、大手町、銀座等のショッピングセンターやデパートで月1〜2回程度、合計10件以上のポップアップ出店を行った他、鎌倉のえしかる屋様、有楽町マルイのエシカルな暮らしLAB様といった「エシカル」をキーワードとしたセレクトショップでの期間限定出品も行いました。

現在も引き続き期間限定で出品させて頂いているのは、横浜駅のEthical&SEA様です。2024年7月21日までなので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい!

この1年間、こうしたポップアップ出店等を通じてお客様の声を沢山頂けました。ただ、どうしても出品費用、人件費や輸送費が嵩んでしまうところもあり、今後は卸売取扱店の新規開拓にシフトしていきたいと考えています(お心当たりのお店がありましたら、お声掛け頂ければ幸いです!)。

(3)新商品の開発・販売開始

創業3年目は販路拡大に加えて、お客様から「これがあったらいいな」というお声を頂き、バターナイフ箸置きスプーンといった新商品の制作にチャレンジしました。

新しく販売を開始したバターナイフ
スプーン(S・M・Lサイズ)

MUUTでは全商品をハンドメイドしており、新しいキッチンウェアを制作するときには、見た目の美しさに加えて使いやすい曲線や厚みを実現するために試作を重ね、完成までに約2ヶ月を要します。スプーン制作に当たっては新しい機材を購入、3日間にわたって外部から講師を招いて機材の使い方を工房メンバーが学ぶところからスタートしましたが、努力の甲斐あって今では主力商品の一つになっています。

この他、昨年8〜9月にはお子様向けの「つみき」を試行的に制作するのためにクラウドファンディングを実施し、45名の方々にお届けしました。商品開発の経緯や商品に込めた想いは、こちらの記事をご覧ください・・!

(4)女性ベンチャー成長促進事業に参加

2023年9月には東京都が実施する女性ベンチャー成長促進事業「APT Women」の8期生に選出頂き、3ヶ月間のメンタリングや講義、米国でのフィールドワークに参加しました。

代表大橋希が、東京都の女性起業家40名の一人に選ばれました

(5)その他の広報活動

この他、ウェブマガジン「Table Source」で取材頂いたり(記事はこちら)、甲南女子大学における講演等、少しでもMUUTの活動を知って頂けるよう広報活動も行なっています。また、2024年8月には学生さん向けにヨルダンでのスタディツアーも実施予定です(概要はこちら)。

今後の展開と目標

日本における本格的な販売を開始して1年、ヨルダンと日本でひたむきに走り続けてきました。現在、工房では3名の「難民」のバックグラウンドを持つスタッフが働いていますが、今後事業を拡大して黒字化するに当たっては更に工房スタッフを増やすとともに、新商品の開発に向けて新たな工作機械を導入する必要があります(現在利用している日本のMakita製の中古の工作機械の種類を増やしたいと考えています)。

ヨルダンの工房の様子

現在MUUTでは、日本以外の海外への販路展開も念頭に、アメリカでのクラウドファンディングを7月末まで実施しており、日本からもご支援頂けますので、ご検討頂ければ幸いです。

また、クラウドファンディング以外にも、お取り扱い頂けそうな小売店様にお心当たりがある方や、その他の広報機会を頂ける場合には、noteやInstagramでメッセージを頂ければ幸いです。

最後になりますが、2024年6月20日「世界難民の日」に寄せてMUUTの今後ついて記事にしました。宜しければ是非ご覧ください。引き続き、現地スタッフと一緒に頑張ってまいりますので、MUUTをどうぞよろしくお願いします!


▼株式会社qaraqとは
2021年コロナ禍をきっかけに、代表大橋がヨルダンに渡航。生きるために国から逃れた、何万人といる難民に雇用を生むため、起業を決意。現地で大量に余っているオリーブの木で木製食器をつくるブランド「MUUT」を立ち上げ中。立ち上げのストーリーはこちらから。

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