むーむ

文章の練習をしています。こども時代に見えた風景を書いています。

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お留守番

こどもの頃、1人でお留守番をするのが好きだった。がらんとした家に1人いると、いつもの机、ほこりがちょっとついた茶色の階段の手すり、窓全部が急に大きく感じたり、光…

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7か月前
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小さな古い引き出し

またまた昔のお話。 二十歳過ぎの頃、古道具屋さんで小さな引き出しを買った。なぜか、『これは私が連れて帰らねば!』と運命を感じた。古い木製の赤、青、黄の三段の小引…

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8か月前
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歌詞

独身時代、20半ばごろとくに私は音楽をよく聴いた。その頃はCDを買ったり、レンタルをしては一人部屋で、なにかを噛み締めていた。わけがわからず、泣いているときもあった…

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8か月前
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はじめまして

今年は自分が日々感じていることを できるだけ飾らず、素直に言葉で綴ってゆくレッスンをしたいと思い、ノートを始めてみました。 読んでくださった方の暮らしと、わたし…

むーむ
9か月前
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お留守番

お留守番

こどもの頃、1人でお留守番をするのが好きだった。がらんとした家に1人いると、いつもの机、ほこりがちょっとついた茶色の階段の手すり、窓全部が急に大きく感じたり、光っているように見えた。いつもの景色がちがったものに変わるような時間がお気に入りだった。そんな中でごろんといつまでも天井の電気を見ていた。

六年生の卒業式を終えた春休み。1人でお留守番をしていると、インターホンがなった。
 「はーい」とお母

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小さな古い引き出し

小さな古い引き出し

またまた昔のお話。
二十歳過ぎの頃、古道具屋さんで小さな引き出しを買った。なぜか、『これは私が連れて帰らねば!』と運命を感じた。古い木製の赤、青、黄の三段の小引き出し。意外と重くて、電車の中をよいしょよいしょと両手で抱き抱えて実家の自分の部屋に持ち帰った。
 部屋のすみに置くと、小さなおばあちゃんが来た!みたいな、たまらない佇まいにときめいた。それから数年、仕事がうまくいかない日、自分に自信がない

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歌詞

歌詞

独身時代、20半ばごろとくに私は音楽をよく聴いた。その頃はCDを買ったり、レンタルをしては一人部屋で、なにかを噛み締めていた。わけがわからず、泣いているときもあった。

『防波堤で見た景色』というBEGINの曲に出逢ったのもその頃。海を感じさせるメロディーで、とても好きだったけれど、なぜその曲がこんなに好きなのかよくわからなかった。海も旅行も全然興味がないのにな。と思っていた。でも好きだった。
 

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はじめまして

はじめまして

今年は自分が日々感じていることを
できるだけ飾らず、素直に言葉で綴ってゆくレッスンをしたいと思い、ノートを始めてみました。

読んでくださった方の暮らしと、わたしの文章がどこかでちょっとだけ、じんわり交わるとうれしいです。
どうぞよろしくお願いします