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言語聴覚士の私が、療育にたどり着くまで
北風の日も、太陽の日も。
3人の小さな旅人たちと進む、
ちょっと大変で、笑っちゃうような毎日。
今回は、昨年の人気記事『言語聴覚士の私が、息子の発達障害に気づくまで』の続編をお届けします。
三部作ですが、1番人気はこちら👇
発達の相談窓口に行く決意をするまでのことを書いています。
▶︎相談開始は夏、発達検査の頃には冬になっていた
年中の夏、まずは保育園の先生に発達について相談しました。
長男は、手先の不器用さでの困り感や、多少のルーティン行動が園でも見られていたものの、目立った問題行動がなかったため、先生は少し驚いた様子でした。
それでも相談窓口を教えてほしいとお願いし、公立機関の窓口を案内していただきました。
すぐに申し込んだものの、待機期間や子どもの体調不良で日程を変更するうちに季節は過ぎ、
発達検査を受けられたのは年中の冬になっていました。
▶︎療育の受け皿がない
検査の結果、手指の発達が同年代の子と比べて未熟であることが分かりました。
その後、作業療法士の評価も受け、「作業療法が必要」と言われましたが、
公立機関では受け皿がなく、学期ごとの心理相談を提案されました。
当時の私は、そうするしかないと理解し、その提案を受け入れることにしました。
▶︎幸運の女神は保育園の先生
そんな中、幸運だったのは保育園の担任の先生の存在です。
その先生が
「公立機関で受けられなくても民間の施設もある」
「児童発達支援を受けて成長した子どもたちを見てきた」
と教えてくれたのです。
そこから私は夜な夜なネットで情報を調べ、療育の受け入れ先を探しました。
たまたま自宅近くに発達外来を併設した小児科があることを知り、すぐに受診の申し込みをしました。
そして、年長の春にようやく診察を受け、
「ASD」という言葉を初めて耳にしました。
▶︎相談から療育にたどり着くまで、実に1年
同時に、作業療法を受けられる児童発達支援も探し続け、年長の夏にようやく療育を開始することができました。
相談窓口に行ってから療育を開始できるまで、実に1年もかかってしまったのです。
(この問題は地域による差が大きく、もっと時間がかかる場所もあるそうです。)
「就学までに鉛筆を持てるようになるだろうか」
「お箸を使えるようになるだろうか」
そんな不安を抱えながら短期間での就学準備に追われる日々。
きっと施設の方にもプレッシャーがあったのではないかと思います。
もっと早く療育を始められていたら…と、後悔せずにはいられませんでした。
ちなみに、入学後の長男の様子についても書き残しておきます。
入学までに、手指の機能の大きな向上は叶いませんでした。
(フルタイム勤務や2歳差の兄弟育児に追われる中で、私自身も十分に受け止めきれず、自宅での訓練が不十分だったことも一因です。)
●入学時
・判読が難しい文字ばかり
・絵はほとんど「ぐるぐる」。家や線路らしいものはわかる程度
・お箸は逆手の握り箸
●夏休み頃
・マス目があれば読める文字が書けるように
・ポケモンらしい絵を描けるように
・お箸は相変わらず逆手の握り箸だけど、給食はお箸で完食
入学後も作業療法を受けられる支援先は見つかりませんでしたが、長男自身の頑張りには本当に驚かされました。
その努力に心から拍手を送りたいと思います。👏👏👏
▶︎それでも、大変な毎日は続いていく
療育や支援を必要とする子どもたちやその親が、「支援のスキマ」にこぼれ落ちる現状は、今も大きな課題だと思います。
相談窓口や療育の受け皿が不足しているうえ、情報を探し出すだけでも親の負担は非常に大きいのが現実。
それでも、私たち親は日々を一生懸命に生きるしかありません。
そんな中で、少しでも「スキマ」を埋めるような仕組みや支えがあれば――。
頑張るママやパパたちが、少しでも安心できる場を作れたらいいな、と心から思うのです。
とまり木カフェでは、
診断を受けていない方や、
まだ療育に通っていないけれどお子さんの育ちに不安を抱えている方も、
気軽にお話しできる場を提供しています。
同じ悩みや不安を共有しながら、情報交換や気持ちの整理をすることで、新しい一歩を踏み出せるきっかけになればと思っています。
ぜひ一緒にお話ししましょう🌈