『太陽がいっぱい』悪役なのに応援してしまう青春ー昔、映画が好きだった。そして今も好きなのだ 60s映画レビュー(3)
懐かしい昔の映画もレビューします。
昨晩、アラン・ドロン主演『太陽がいっぱい』(1960年 フランス・イタリア)を45年ぶり?にDVDで見ました。やっぱりいいです。みなさんもニーノ・ロータ作曲の主題曲は絶対にどこかで聴いていると思います。
こう表現すると軽い感じになっちゃいますが、この映画は「青春サスペンスストーリー」の草分けですね。とにかくアラン・ドロンがカッコよすぎます。若い人は知らないと思いますが、私が十代の頃の二枚目海外スターと言えばアラン・ドロンが断トツの人気でした。本国・フランスよりも日本での人気が圧倒的で本人は大の親日家だったと記憶しています。
俳優さんと素人さんの違いって顔がアップに耐えられるかどうか、だと思いますが、この映画のアラン・ドロンは顔アップがどれもカッコいい。正面から、斜め上から、真下から・・・どれもアラン・ドロンの目に吸い込まれそうです。
このアラン・ドロン扮する主人公・トムは犯罪を犯す謂わば悪役です。トムは自分の犯した殺人を隠すためにさまざまなトリックを画策します。見ている私たちは「ナルホド」と思いながらも「おいおい、バレるぞ・・・」と心配しながら物語の後半を追いかけることになります。
しかし、不思議なことにこの悪役を憎むことができないんです。むしろ、ちょっぴり応援している自分に気づいたりしてハッとしてしまう。なぜでしょうかねえ?このへんに、この『太陽がいっぱい』という映画の魅力があるような気がします。
ちなみに、この映画はラストシーンがメッチャ有名です。タイトルもラストに関係します。だから、言いません。
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