感想 AXアックス 伊坂幸太郎 殺し屋シリーズ第三弾。主人公は恐妻家です。
殺し屋シリーズの3作目。
前作の2作品が名作すぎるから、少しこの作品には不満足です。
主人公は恐妻家。
この設定が全体の屋台骨になるのですが、殺し屋のイメージとしては物足りない。
それと怒涛の伏線回収というほどでないので、これも物足りない。
奥さんに頭が上がらず、息子を溺愛している。
そろそろ仕事を辞めたいと思っているが、ボスの医者が反対する。
彼のポリシーは、何事もフェアーでやること。
だから、眠らせて殺すとかはせず、起きるまで待つ。
つまり、仕事は正々堂々と行う。
奥さんの性格を物語っているのが駐車場にスズメバチのエピソードだ。
友達とキャンプに行く、車がいる。
でも、業者を呼ぶ時間はない。
夫である殺し屋に言う。
自分でハチの退治はせずに、明後日までに何とかして・・・
できるわけない。
だから、隠れて自力で排除し、奥さんにこっぴどく叱られるのでした。
そんな父の殺し屋が自殺をする。
最終章は、その真実を語る章です。
数年後、息子が父の遺品の鍵を手に入れる。
そこから物語は父の死の真相探りになる。
犯人の医師が目の前に現れて銃を突きつけて脅す
父の隠し部屋に、医師の悪事の証拠があると思っているんだ。
お前の父親は死を恐れていたぞと脅す。
それに対する息子の返答がいい。
父が一番恐れていたのは母です。
そして、ラストの大仕掛け。
これは圧巻!!。
2022 8 23
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