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お酒と肌

糖質がアルコール発酵するとお酒になります。原料が米なら日本酒、もち米などなら紹興酒、とうもろこしならバーボン、大麦ならウィスキー、サボテンからテキーラ、さとうきびからはラム酒が作られます。これらは、各地の農作物に基づいて作られる酒であり、お国柄が反映されています。
例えば、日本の鹿児島では昔、米の収穫が少ないため、サツマイモをアルコール発酵させて蒸留し、いも焼酎を作っています。

テレビ番組で300年続くお酢の蔵元の昼食風景が紹介されていました。米を麹菌で糖化し、アルコール発酵を経てお酒になり、さらに酢酸発酵させることでお酢が作られます。「酒で作る」と書いて「酢」となるわけです。良いお米を使い、杜氏(とうじ)が精魂込めて作った良いお酒ができないと、良いお酢もできないと考えると、一貫した理にかなった工程だと感じました。

その蔵元では、3代で一つ屋根の下に暮らし、お酢を作り続けているのですが、祖父母の世代の方々の肌が非常に綺麗で、ハリと潤いがあり、シワもほとんどありません。もちろん、息子さん夫婦の肌も同様に綺麗でした。昼食で黒酢をたっぷりと使った料理を食べていたので、もしかするとその効果かもしれないと思いました。

以前、ある町の酒蔵で利き酒をした際、初老の女主人の肌がとても綺麗だったことを思い出しました。酒粕や発酵食品を日頃から摂取していたのかもしれませんが、他の酒蔵でも同様の現象があれば、美容にも良い影響があるのかもしれません。

菌は人類にとって病気をもたらす脅威である一方、酒造りのように人類を助ける存在でもあります。ちなみに、日本酒の麹菌は「アスペルギルス・オリゼ」といい、品格のある名前ですよね。

お酒にまつわる話は尽きませんが、長文になってしまいますので、今朝はここで終わりにします。 (お酒と美容は科学的根拠がとぼしいらしく、私的見解です。)

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