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幸せなドライフラワー

雑談をしていたら、ある花屋でのとりとめのない話になりました。

なにわ男子の道枝君に似ている、イケてる男子が花屋さんで「部屋に花を飾りたいんですけど、どんな花が良いか教えてください」と店員さんに質問してきたそうです。

「花のこと、まったくわからなくて……」

「花瓶はお持ちですか?」

「持っていません」

彼はお花に水が必要なことすら知らなかったようで、もしかしたら、今夜彼女を部屋に招くために、花を飾りたいと思ったのかもしれません。

「ワインの瓶などを花瓶の代わりにしてもいいと思いますよ」

男子の顔が一瞬ほころびました。今晩のおもてなしが頭に浮かんだのかもしれません。

「はじめてなら、かすみ草とか可愛いですよ」と、手入れに手間のかからない花をすすめて、可愛い花束を作ってあげたら、男子は微笑んでいました。

きっと今夜、愛しの彼女と赤ワインを飲みながら楽しい話をして、空き瓶にこの花束を飾ったら素敵だな、と思ったのでしょう。

そういえば、「ドライフラワー」という曲がありました。あの歌の歌詞は悲しい話でしたが、この男子の花は、ドライフラワーになっても、いつまでも彼女に幸せをもたらしてくれたらいいな、と思いました。

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