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#127 [読書レビュー]夜を乗り越える(又吉直樹)(小学館よしもと新書)
又吉先生の文章が大好きすぎて、今日も又吉先生の本のレビューを書きます。「夜を乗り越える」。この本では「なぜ本を読むのか」という問いに対して先生自身が自らの人生観や読書体験を交えて、正面から向き合って答えています。
中学生のころに芥川龍之介や太宰治などの近代文学に出会い、そこから本にどっぷりはまった先生。上京してからの下積み時代は、有り余る時間を本を読んではネタを書き散歩し、それをひたすら繰り返していたそうです。
文章を書く仕事で初めてお金になったのに6年もかかったそうです。又吉先生でもそんなにかかるのかと驚きました。今ではnoteのようなプラットフォームがあるので、文章でお金を生み出すのはだいぶハードルが下がったと思います。
「火花」で芥川賞を受賞したのはご存知の通り。今では売れっ子作家として、また現代の文豪としての地位を築きました。又吉先生が作家として素晴らしいのは言うまでもないのですが、それ以前に読者としても超一流だということに、気づかされました。
そんな又吉先生が本を読まない人に向けて、なぜ本を読むのか?を真剣に語ってくれています。新書というジャンルで出していることに本気度を感じます。紡ぎだす文章はとても優しく美しい。本が苦手な人にもスーっと入ってくると思います。
又吉先生は本の中に答えはない。と断言しています。この本を読んでなぜ本を読むのかという問いに対して僕が導きだした答えは、
視点を増やす
これに尽きるのかなと思いました。社会の中で生きていくのに、いろんな人がいて、いろんな人間関係があって、悩み苦しみながらサバイブしていかなければならない。そのために、たくさんの視点を持っていれば、他者への思いやりの気持ちも芽生えるし、自分を救う瞬間もおとずれるかもしれません。
なので、限りある時間をなるべく本を読みnoteにアウトプットすることに費やしたいと思いました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。