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#117 聖地巡礼 又吉直樹「火花」~武蔵野珈琲店~
最近、又吉直樹の「劇場」を読んで、「火花」も再読したくなったので読んでみました。神谷の退廃的で破天荒キャラがちょっと苦手なんですが、でも、自身の文筆でそれを描けるのがすごいな、と。純文学っていいなと思いました。「劇場」のほうが私は好きですね。心に染み入る文芸作品だったなぁとしみじみ思います。
「火花」の舞台となった吉祥寺。焼き鳥屋の「いせや」、ハーモニカ横丁の「三船」、吉祥寺駅から井之頭公園へのメインストリートにある「武蔵野珈琲店」。実名で出てくるこれらの店は、私が近くに住んでいたこともあって、情景がくっきり浮かびます。高円寺や三軒茶屋も昔住んだので、池尻大橋、三宿、二子玉川など、田園都市線沿いの風景も目に浮かびます。それが小説のいいスパイスになったと思います。
「武蔵野珈琲店」は又吉先生が「火花」を執筆したお店として知られています。文壇が訪れるお店に私なんかが足を踏み入れてよいものかと、恐れ入りながらも凸しました。昭和の香りが残る純喫茶でした。
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少し薄暗い店内。又吉先生が好みそうな風情です。又吉先生は店内奥の窓際の席によく座って執筆していたそうです。ここで書いていたんだなぁ、と、しみじみ。