シューマッハ・カレッジに行く方法まとめ
昨年、わたしがシューマッハ・カレッジに行きたいと思ったとき、色々行き方を探していた時期があるのですが、公式サイト以外の情報が少なく、日本語のものはほぼ見つけられませんでした。
すごく良い経験だったからこそ、もっとこの場所をリアルに訪れる人が増えたらいいなぁということで、イギリスまでの渡航方法、トットネスまでの行き方、プログラムへの参加方法について書き残しておこうと思います。
(ツアー体験記は色々な方が書いているので、ぜひ検索してみてください。)
※わたしが滞在していたのは、2023年7月10日〜14日の5日間で、記載している内容はその時点での情報です。
まずめざすのは、イギリス・ロンドン
まずはじめに、ざっくりイギリスへのフライト情報を。
(以前旅行会社で働いていたので豆知識も兼ねて。旅慣れしている人、イギリスに行ったことあるよという人は、このセクションは飛ばしてください)
直行便は楽ですが、キャンペーン期間以外はけっこうお値段がするんですよね…なので、わたしは基本的に経由便を使います。
日本からヨーロッパに行くのってほぼ1日がかりなので、個人的には2カ国くらい一緒に行きたいなと思っていて、その立ち寄り地点を加味して、利用航空会社を決めるようにしています。
わたしはこのときデンマークを起点に動いていたので、日本発着はカタール航空(フィンエアーとの共同運行便)を利用しました。個人的には、ヨーロッパ系の航空会社より、中東系の航空会社がおすすめなのですが(サービスが快適!)、イギリス滞在のみの場合は、中東経由にすると遠回りになるので、その辺は行程に合わせて & お値段で決めると良いと思います。
ちなみに、イギリスの国際空港でよく聞くものは3つあります。
わたしは行きはヒースロー空港、帰りはスタンステッド空港を利用しましたが、とにかくめちゃくちゃ混んでました…。シェンゲン協定内だと入国審査がないのですが、イギリスはEUではないので全員入国審査があるんですよね。手荷物検査もそれなりに時間がかかるので、時間には余裕を持ってスケジュールを組むのが良いと思います(そう言うわたしはいつもギリギリ…)。
空港に着いたら、ロンドン市内まで移動します。ヒースロー空港からならアクセスはたくさんあるので、ホテルの場所やその日に行く観光地、お値段に合わせて選ぶと良いかなと。ちなみにわたしは宿泊予定のホステルが、ピカデリーラインで空港から直通だったので、地下鉄を選びました。
ちなみにイギリスって、東京と一緒で、メイン駅がいっぱいあるんですよね…
他の国は「〇〇中央駅」みたいなのがあって、とりあえずそこを目指せば間違いない感じなのですが、ロンドンは「東京」「新宿」「渋谷」みたいな感じでいっぱいターミナルっぽい駅があって、空港からの行き先も異なるので要注意です。
このあたりの交通に関しては、書くとめちゃくちゃ長くなってしまうので、必要な情報に合わせて検索してみていただけると!もっと詳しい最新の記事が出てくると思います。
ロンドン観光ちょっぴり豆知識
久しぶりに歩いたロンドンはめちゃくちゃ旅しやすかったです。その前にヨーロッパ域内で10カ国くらい行っていて、英語がメイン言語ではない国もいくつかあったので、まず英語圏であることに感動しました…。
ちなみに、ロンドン近郊ではクレジットカードをそのままタッチして電車に乗れます(最近東京でも導入されはじめたやつ)。特急列車系はアプリで購入するので、クレジットカードで購入しました。あとはほぼキャッシュレス社会なので、1週間滞在してポンドへの換金は0円でした。
トットネスがどのくらいキャッシュレス社会なのか、事前にはわからなかったのですが、カレッジまでの路線バスもカードのタッチ決済で乗車できたし、施設内では基本的にお金は使わないのでまったく問題なしでした。
あと、イギリスって美術館とか基本無料なのですよね。混んではいるけれど、ヨーロッパ圏の美術館入館料って3,000円〜5,000円くらいするので、時間がある方はぜひ足を運んでいただければと思います。わたしは、大英博物館とナショナルギャラリーを1日ではしごしましたが、めちゃくちゃ良かったです!(ただ、繁忙期は予約が必要なのでご注意を。)
わたしは、プログラムの前後1日ずつしか観光の時間はとっていなかったのですが、ロンドンは交通アクセスが良いこともあり、想像以上に色々見に行けました。もう1日はオックスフォードに日帰りで行ってきました。
わたしは大学生のときに、1ヶ月間オックスフォードに留学をしています。はじめて旅行以外で長期滞在をしたのがここイギリスだったので、自分にとってはとてもとても思い出深い国。
久しぶりに訪れたオックスフォードの街はめちゃくちゃ懐かしかったし、歴史ある建物は当時とほぼ変わらず、素敵な存在感を放っていました。
けれど、わたしが生活していた頃からはもう10年以上経っていて、わたしの思い出ともちょっぴり違っていて。あのキラキラした思い出は、この素敵な街よりも、一緒にいた人たちのなかにあったんだなと気づいて、ちょっぴり切ない気持ちにもなりました。
そして、今回のイギリス滞在は、まるでそのときの自分を迎えに行って、新しくその先に進むような旅でした。
ロンドンからシューマッハ・カレッジに行く方法
いよいよシューマッハ・カレッジへ。ロンドン中心部から学校までは、4時間くらいかかりました。ざっくり行き方はこんな感じです。
シューマッハ・カレッジの最寄駅はトットネス(Totnes)、ロンドン中心地からはパディントン発の特急列車で3時間弱くらいです。
便利なのはグレート・ウェスタン・レールウェイ (Great Western Railway / 通称GWR)だと思います。時間はかかるけど、バスなら少し安くいけるそう(わたしは時間が合わなかった)。
時期によっても料金やスケジュールは違う可能性があるので、GWR、Trainline、バスの3つで調べるのがいい気がします。
トットネス駅に着いたら、5分くらい歩いて路線バスのバス停へ。そこからgold、88、165番のバスで5分ほどで到着します(歩いても40分くらい)。
ちなみにシューマッハ・カレッジはダーティントントラストという経営母体の一施設なのですが(2023年7月時点)、この敷地自体はめちゃくちゃ広いです。
おそらくシューマッハ・カレッジのコースは、Old Postern Builldingという場所で開催されるはずなので、そこの近くのバス停で降りると良いと思います。(わたしは降りるバス停を間違えて15分くらい敷地内を歩きました…)
素敵すぎる街・トットネス観光もお忘れなく!
わたしは、到着日と出発日の前後3時間くらいしかトットネスに滞在できなかったのですが、ぜひお時間ある方は半日〜1泊するのがおすすめです。
とにかく街が可愛い!オーガニックショップとか、サステナブルな雑貨のお店とかアートギャラリーとかがすごいたくさんあるので、歩いているだけで楽しいです。
ちなみにトットネスは、どこか中世の趣きを残す人口8,000人ほどの町で、トランジション・タウン運動発祥の地でもあります。
ちなみにトランジションとは「移行」という意味なのですが、何かから何かへ変容するタイミングの人たちが訪れる場所なのかもしれません。
トットネスで行われているものとして、こんな活動があります。
トットネスは、「自分たちで自分たちの街をつくっている」というエネルギーを感じる場所で、すごく魅力的な場所でした。シューマッハ・カレッジがここにあるのもすごく納得というか、いい相性だなという感じ。
プログラムによっては、トットネスに立ち寄って、街の取り組みについて聞くものもあるそうなので、気になる方はチェックしてみてください。
シューマッハ・カレッジを体験する方法
というわけで、いよいよシューマッハ・カレッジへ。おそらくシューマッハ・カレッジに行く方法は主に3つだと思うのですが、わたしは公式サイトで気になるコースを探して、直接サイトから申し込みをしました(①)。
①短期プログラム(Short Course)に参加する
わたしが参加したのがこちら。Schumacher Experienceという5日間のコースです。2023年は日本からのツアーがないと聞いていたので、直接サイトを調べて、サマーコースが出るのをウォッチしていました。
調べ方ですが、下記のページのPROGRAMMEの項目から”Schumacher College Short Course Programme”にチェックを入れれば開催予定のコースが出てきます。
1日のものもあれば、週末だけ、1週間のものとかもあるので、クリックしてコース詳細を見てみてください。ちなみにサティシュは普段学校にはいないため、すべてのコースで会えるわけではありません。コースに登場する場合はちゃんと書いてあるので会いたい方はぜひチェックしてみてください。
②学位取得コースに参加する
こちらは半年〜2年のコースです。コースは色々あって、それぞれ開始月や履修期間が異なります。最近はオンラインとのハイブリッドコースもあったりするんだそう。
ちなみにわたしが参加したSchumacher Experienceは、各コースのお試し授業みたいなイメージで、Engaged Ecology、Regenerative Economicsなどは実際の先生による授業がありました。
あとは、ボランティアだったり、オンラインのプログラムなど色々滞在方法はあるようなので、こちらも気になる方はぜひ。
③日本からのツアーに参加する
おそらく東京アーバンカルチャーのソーヤー海さんのものが一番有名な気がします。わたしの知り合いもこちらに参加していました。日本人向けのプログラムなので、英語が心配な方はこちらがおすすめ。
2024年は一般募集のものはなさそうだったので、2022年のものを貼っておきます。
インドで開催されるヴァンダナ・シヴァさんとのプログラムもめちゃくちゃ面白そうなのですが、昨年はすぐ満席になってしまってました…。
【番外編】滞在方法について
トットネスに泊まっている人もいたけれど、基本的には施設内に宿泊するのがおすすめです。わたしは宿泊付きコースの基本のお部屋に泊まりましたが、めちゃくちゃキレイでした。お部屋の中に小さな洗面がついていて、シャワーは共用です(ドライヤーはないので注意)。
わたしたちのプログラムの開催場所はOld Postern Buildingだったのですが、その中に食堂やラウンジもあります。泊まっている建物もそこから歩いてすぐなので、基本的にプログラムで利用する施設がすべてコンパクトにまとまっているのがすごく便利でした。
追加料金で中庭付きのお部屋へのランクアップもできるのですが、こちらはOld Postern Buildingからは15分くらい歩くので、毎日の移動がちょっと大変かも…。そのほか、キャンプ滞在も可能です。
ご飯は3食シューマッハ・カレッジの食堂で出ます。主に施設内のガーデンから採れたベジタリアンのお食事で、めちゃくちゃ美味しいです。
飲み物やフルーツ、クッキーなどは常時置いてあるので、困ることはないはず。スーパーとかは見かけなかったので、必要なものはトットネスで購入してくるのが良いと思います。
その他、図書館とか小さなショップとかカフェとかもあるので、自由時間には色々散策してみるのも面白そうです。施設内にはバーもあって、夜にはプログラムのみんなで飲みに行ったりもしました。
というわけで、1年越しになってしまいましたが、そのとき調べていた情報と、自分が実際に行ってみてわかったことをまとめてみました。
シューマッハ・カレッジの在り方も少しずつ変化はしていくと思いますが、わたしが当時欲しかった情報を集めて整理してみたので、誰かの役に立つことがあればいいなぁと思っています。
サティシュ・クマールももうすぐ88歳。いつまでもプログラムに参加してくれるわけではないので、「シューマッハ・カレッジに行ってみたい!」と思った方はその直感を大切にしてもらえたらいいなと思うし、この記事が後押しになればわたしもとても嬉しいです。
Have a good trip.
そして素敵な出逢いを。