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生きてきたその時間すべてがわたし。乗り越えてきた経験すべてが財産

4ヶ月のヨーロッパ旅の最後に訪れたのが、Højskolen For Bevidsthedsudvikling。1年前にも1ヶ月滞在していて、今回もどうしてもあの海のそばに行きたくて、そこでお昼寝したくて2週間だけ行きました。


わたしの望みって、もうほとんど叶っているなぁ

今回も同じくHealthのコースをとっていたのですが、イレギュラーウィークすぎて、ほぼ授業はなかったです。w

1週目はなぜかクッキングコースに組み込まれ、みんなのランチをつくってました。アーユルベーダに基づいた料理をつくるのだけれど、キッチンが毎日戦場すぎて、デンマークマダムたちが面白すぎて、めちゃくちゃ楽しい時間でした。笑

謎にクッキングコースを受講する

そして、2週目は3日間エクスカーション!まさかの、ユトランド半島に行けて、レゴランドにも行くことができてめちゃくちゃラッキーでした。

これ全部レゴでできてるの可愛すぎる


ゆるくて、わたし大好きなんですよね、この学校。

授業も全然予定通りじゃなくて、前回の続きは一生行われなかったり、最後日までに内容が終わらないこともあるらしい。

けれど、こういうゆるさを許容できる環境って日本にはあまりないからこそ、この場所に戻ってきたくなるんだなって思います。


たまたまこのときの滞在中にわたしのお誕生日があって、まだ到着して間もないのにシェフがケーキをつくってお祝いしてくれたんですよね。

校長先生には、「たった2週間しかいないのにお誕生日って、君祝われるためにここにきたの?」って言われたけれどw

ケーキがオシャレすぎて美味しすぎた

デンマークと日本の赤と白。ふたつのロウソクの輝きが一つになっていて、
この1年はそういう楽しい1年になればいいなって思ったのを覚えています(ろうそくありver.の写真を撮っていなかった…悲しみ)。

未来を決めずに今いい気分を選択し続けること。
やりたいことを自分にさせてあげること。
嫌なことをしないこと。
違うことをしないこと。
素直な自分を差し出すことを恐れないこと。

このときは、シューマッハ・カレッジに行った後で、もう日本に帰るだけ、怖いことはほぼ乗り越えたっていう状況だったこともあって、今年という1年に何を願おうかなっていうよりは、

あぁわたしの望みって、もうほとんど叶っているなぁ。

って思ったを覚えています。

“You are what you eat.”

最初の1週間はクッキングコース。この学校は、オーガニックの野菜を仕入れていて、庭にもハーブが育っているのでそれらを使って調理をします。

みんなお揃いのコック帽
ご飯は毎日アーユルヴェーダ食
Everyday豆カレー


ちなみに、デンマークは世界で初めて国家独自にオーガニックの基準を定めた国なので、EUより厳しい基準を持っています。

土が汚れれば水が汚れ、それはわたしたちの身体を汚染していく。

そういうことがわかってから、デンマークは農薬の使用率がかなり減っています。さらには人々がオーガニック製品を好んで買うので、普通のスーパでもオーガニック食品が多く並んでいて、価格もあまり高くないのです。


ちなみに、このセクションのタイトルは、

「わたしたちは、わたしたちが食べるものからできている」

という意味なのですが、わたしたちって「食べる」以外の環境からも、栄養を取り入れているんですよね。シャンプーとか洗顔料とか化粧品とか、「経皮吸収」の影響ってかなりあります。

「カラダにつけていいのは、食べられるものだけだよ」

と言われました。

それから、ちょっと話は飛ぶけれど、わたしたちは口から皮膚からだけでなく、目や耳からも情報を吸収しています。言葉一つとっても、近くの人の影響を受けるからこそ、「そうなりたいな」と思える人の近くにいるのはすっごく大事なんじゃないかなって、わたしは思っています。


この授業の最後に言われたことは、

自分の体調にもっと自覚的であるべき。
自分に必要なものは自分がわかっているから。

やるべきことはカラダの声に耳を澄ませること。

こういうことって忘れがちだからこそ、「今、自分は何を必要としている?」って、ちゃんと身体に聞く機会を設けないとなって思いました。


ちなみに、毎日つくっていた、ダール(豆カレー)とライス。自分の手で掴める量が自分のメジャー、つまり自分にとって必要な量なんだよって言われました。

調理前の豆と米

深いなぁ。

これまででもなく、これからでもなく、今この瞬間にただ出会っている

「これまで何してきたの?」
「この後何するの?」

これって、一歩間違えれば凶器になり得る言葉だなって思っていて。

ほとんどの人はそれを確認するために旅に出るんじゃないかなって、わたしは思っています。だから、本人から出てくるまでその話はしない、というのがルールというか優しさなんじゃないかなって思っています。


レゴランドのエクスカーションのランチで、友だちと話していて、

わたしたちって、これまででもなく、これからでもなく、今この瞬間にただ出逢っているって感じがするよね。
「今」という瞬間を、ただ一緒に味わっているという感じ。

そういう出逢い方ってめちゃくちゃいいなって思ったんですよね。

その人のやってきたこととか未来の可能性とかじゃなくて、「ただその人の存在とこの出逢いに感謝する」ような、そういう優しい出逢い方がここにはあるんだって気づいたんです。


わたしたちは気づけばいつも、肩書きで話をしています。

「何をしている人だから」
「どこに所属しているから」
「いくつだから」

そのラベルの上で話をしているから、その中にどんな人間性が入っているかが余計見えづらくなっている気がするんですよね。

きっと、そういうのから自由になったときにはじめて、わたしたちは、本当のその人に出逢えるんじゃないか、そんな風に思うのです。

“We don’t treat our nature, only love it.”

これは、先生のアコシュがくれた言葉です。

“We don’t treat our nature, only love it.”
(わたしたちは自然を扱うことはできない、愛するだけだよ。)

わたしたちが学んでいたアーユルヴェーダは、自分の素質を知り、バランスをとっていくという健康法ですが、それ以外に精神的な学びもとても多いのが特徴。

毎日瞑想の時間があって、それ以外もみんな時間をつくって瞑想していたりするので、それが当たり前になってくるんですよね。

真実を知っていれば恐れは存在しない。瞑想を通して、深く深く潜り込んでいくと、世界がもっと美しく満ち足りたものだと知るはずだよ。

物質的意識が強くなりすぎると、その影響で全体性とのつながりを失って、バランスを崩したり病気になるんだよって言われました。


それから、自分の中から問題は解決できるんだよってことも。

自分を責めるのではなく、自分に目覚めること。
自分がしていることに気づき、それが起こしている結果に気づいていく。
そうすれば、自分の中から問題は解決できるんだよ。

これは、自分が創造主であることを思い出す、という感覚に近いものがあるなぁとも思いました。

願いを叶える一番シンプルな方法

わたしが、ヨーロッパ4ヶ月旅の最終地点がここで、もうあとは日本に帰るだけなんだよねっていう話をしたら、同じクラスの日本人の女の子が、

「何かしたいことある? 
 やり残したことない?!
 もしあったら、全部やろう!」

って言ってくれたのです。

うわ、何それ、最高だなって。

素直に思ったことを伝えられれば、ちゃんと叶っていくんだとしたら、どんどん口にしていった方がいいんだなって、そのとき思ったのです。

「自分の希望を伝えられること」
「素直にお願いできること」
それこそが願いを叶える一番シンプルな方法なのかも。

そこから、

「サウナ行きたい!」
「夕陽の海に飛び込みたい!」
「近くの島に週末出かけてみたい!」

そんなことが、一つひとつ全部叶って行きました。

たった2週間しかいないわたしを、みんながめちゃくちゃウェルカムに迎えてくれて、わたしって幸せものだなって思ったのです。

サウナ後は海に飛び込む
端っこに座って整う
サウナから学校への帰り道
朝焼けがキレイすぎた


そして、あまり滞在できなかったユトランド半島に行けたことも!

デンマークは3つの島から成り立っているのですが、そのうちドイツと接続しているこの島だけほぼ行けていなかったので、これも思わぬカタチで叶ってびっくりしました。

サファリパークやレゴランドに行けたことも楽しかったし、デンマークのおしゃれすぎる建物を見せてもらえたのも良かったし、何よりも、実はデンマークがヨーロッパで一番古い国で、その石碑が残っている世界遺産に立ち寄れたことも、すっごくいい経験になりました。

レゴランド!とにかく可愛い
コペンハーゲンの街並み(レゴ)
ヴァイレの建物はめちゃくちゃオシャレ
マンションなんだけどおしゃれすぎる
10世紀初頭につくられたゴームの石碑
上の石にはデンマークって書いてあるんだよ、の説明

人生ってときに、自分が想像している以上のことを与えてくれることがある。そんなことを実感した日々でした。

最後まで音楽が溢れる日々だった

やりたいこと全部やろうってなっちゃったから、最後の3日間くらいは怒涛の忙しさでした(自業自得)。

隙間時間に、チャネリングができる友だちがくれた言葉。

新しい誕生のイメージがあるなぁ。
あとは原点に立ち返るっていう感じ。

不安になったり、自信がなくなったり、人が型にはまっていたりするのを見ても、本来のピュアな部分と強い部分に戻っていく力を自覚してね。

どこかに行かなくても、あなたがあなたでいればいいだけ。

今までの経験と、訪れた場所の美しさを、自分の中で溶かしていったらいいかも。きっとこれまでの経歴が守ってくれるはずだから。

不安から探したりしないこと。
ちゃんと焦らずにタイミングがくるのを待ってね。

不思議な言葉だけれど、「不安から探さない。焦らずにタイミングを待つ」という言葉は、なんとなくこの後のわたしの指針になったのでした。


思考は過去のものから判断して、未来を予測するの。
直感は過去も未来も知っている。だからこそ、自分を信じることが大切。

日本に帰ってからも、直感を大事にしてねって言われました。


ちょうどこの週末、学校の目の前でフェスが開催されていたので、みんなで遊びに行って、ビーチでお酒を飲んで、夜まで踊って、最高の1日でした。

地元のフェス
夕日が沈むのは21時くらい
毎日毎日違う夕日が見れる場所
とりあえず、踊るw


最終日、もう一つだけやりたいことがあって。

この学校はハウンソという場所に位置しているのですが、そこで前のタームの人がつくった「ハウンソング」というのがあったのです。

最後にみんなでハウンソングを歌いたいなぁ。

と言ったら、ピアノの伴走つきで、みんなが歌ってくれたんです。

歌詞も最高だし、この学校の素敵なところを数えるような歌で、ここにいた思い出を辿るようで、本当に最高の時間でした。


なんでみんながこんなにわたしを受け入れてくれるのか、不思議すぎてる…

そんなことを口にしたら、「それはよしこちゃんがオープンだからだよね。2週間しかいないはずなのに、みんなのスイッチを一つずつ押していってたよ」って言われました。

1週間前にもシューマッハ・カレッジで似たようなこと言われたなって。周りの人の反応も、あなたが持っている才能の一つだよってこと。

そういうリフレクションが受けられたことも、嬉しかったことの一つ。こういう褒め方って、あんまりされないから嬉しいなぁ。


というわけで、最後の最後までめいっぱい楽しみきった旅でした。

帰りのバスに乗って、みんなと歌った"Top of the world"を聴きながら、めちゃくちゃ楽しい4ヶ月間だったなって。

それまでは、「もうそろそろ日本に帰りたいな」って思っていたんですが、このときはじめて「帰りたくない」って思ったんですよね。

人生はわたしの予想をしっかり裏切って素敵な世界を見せてくる。
だとしたら、もっと世界を信頼して今を生ききったらいいんだな。


思えば、Nordfyns Højskoleでも毎朝ホイスコーレソングを歌っていたし、Schumacher Collegeでも夜はいろんな歌を歌っていたし、ハウンソでもたまに歌っていたし、最後の夜は踊りに行ってたし。久しぶりにピアノを弾いたのも楽しかったし、最後の最後まで歌って踊って本当に楽しかったなって。

わたしの人生って、音楽で満ちているのかも。

そんなことに気づき直した4ヶ月でした。たった2週間でもこんなに幸せな関係はつくれるし、ヨーロッパにいたすべての時間が幸せだったなって。

生きてきたその時間すべてがわたし。乗り越えてきた経験すべてが財産

ヨーロッパに行って、色々な場所で学んだり生活してきたけれど、結局全ては「これまで自分が生きてきた時間や、経験してきたことの価値に気づくこと」だったのかもしれないな、と思いました。

歳を重ねるって素敵なことだなって。

出会う人たちと話せる内容も、ものごとについて味わえる深さも、どんどん深くなっていくんだとしたら、それはそれで楽しみだなって思いました。


帰りの飛行機に乗っていて。この旅はいろんな航空会社に乗っていたのですが、帰りの飛行機がいちばん大型のものだったんですよね。

大きい飛行機は、安定しているけれどすぐに向きは変えられない。
小さい飛行機は、機敏に動けるけれど環境の圧力を大きく受ける。

これ、人間も組織も会社も一緒だなって思いました。


ヨーロッパからの旅は長い
田んぼが出てくると一気に日本

これで、長い長いフォルケホイスコーレ体験記はいったん終わりです。

最後に、「クッキングマダムたちが最後にくれた言葉がすごい素敵だった!」と言いながら、友だちが教えてくれた言葉をひとつ。

また会えるかどうかわからないからこそ「素敵な人生を送ってね」という意味なんだそう。粋だなぁ。

”Have a good life.”


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