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【自分のレシピ⑦】自分が「創り手」になったとき、世界はずっと優しくて温かいものだった
今まで、ここ半年くらいで起きてきたことをまとめてみたのですが、法人化してみてわかったことを最後に。
①「真っ白」のわたし。何から、どうやって、はじめたらいい?
②真っ白なキャンバスに、わたしだけの「言葉」をのせていく
③自分のことを掘り下げることは、自分を生かす方法を考えること
④わたしがわたしのままで、世界を幸せにする方法を探していく
⑥自分の才能をカタチにすることは、本当はとても楽しいこと
わたしが大好きな「アルケミストー夢を旅した少年」という小説に、こんな言葉があるのですが、
「人生は運命を追及する者にとっては、本当に寛大だ」
あぁ、本当にそうだなって思ったのがこのときでした。
自分が自分の人生の主人公として生きると決めること。
そして、「批評家」でも「消費者」でもなく、「創り手」になること。
そう決めた後は「自分が、自分の人生を創っていく」ということなので、予想できないことも起きるし、落ち込むこともある。けれど、想像もしないギフトやはじめて出逢える喜びもあります。
これこそがわたしたちがわたしたちとして生まれてきている意味なんじゃないかなって、今は心から思っています。
起業するしないではなくて、ただ「自分が、自分の人生を創っている」と知り、「自分にできることから行動していくこと」。
世の中には、いろんな不安や呪いがたくさんあるからこそ、わたしは自分が一歩踏み出して出逢えた、小さな希望を届けていきたいなと思うのです。
世界はそもそも「愛」でできていた
これは自分の会社をつくると決めた後に、感じたこと。
「自分がつくる側になる」と決めたことで、世界の見え方が変わってきたのです。
一つ前の記事にも書いていますが、今までなんとなく通り過ぎていた、会社名とかロゴとかキャッチコピーに目が向くようになってきて。
「この会社名って、こういう意味だったのか!」
「こんな願いが込められてたんだ!素敵だなぁ」
「このロゴよく見るとおしゃれすぎるんだが・・・!」
そんなふうに思うことがぐんと増えました。
現代社会は情報が多すぎて、わたしたちは取捨選択しないと毎日を生きていけないんですよね。だから、日々たくさんの「もの」や「こと」に出逢いながら、実際はそれをスルーしながら生活しています。
でも、わたしたちの身の回りにあるものって、いろんな想いやメッセージが込められていて。
そして、そのはじまりは誰か一人の小さな「願い」からだったりします。
そういうことに気づけたのがこのときでした。
「世界をカタチ創る想いに、わたしは今まで、全然気づいていなかった」
法人をつくろうって思わなかったら、きっと気づかなかったなって。
個人事業主と違って、「法人」は自分とは違うもう一つの人格をつくるということ。どういう願いを持って生まれてきて、どういう名前を持ち、どういう人生を生きていくのか。そういう背景に目が向いたのはこのときがはじめてでした。
そして、もっとこの社会のこと、身の回りの企業のことも、少しずつ知れたらいいなって思うようになりました。
ちなみに、一番実感があったのは、印鑑をつくったときです。
法人の登記印ができてきて、はじめて申請書類に押したとき、「うわー!」って思いました(笑)
ちょっと感動でした。
目に見えないものが、少しカタチになった感じがしました。
会社員のとき、契約書の捺印申請とかめんどくさいなって思ってた自分ビンタしに行きたくなりました。w
それくらい、自分の見え方が変わったということだと思います。
「お役所仕事」なんてもう言えない
わたしはPCひとつで仕事ができるので、オフィスはバーチャルオフィスを利用しています。
自宅からアクセスが良くて、響きがいい場所がいいなと思い、最終的に恵比寿を選んだのですが、恵比寿という街は渋谷区に属しています。
ということは、書類の提出窓口はすべて、渋谷区になるのです。
「場所が場所」ということもあるのですが、この渋谷区の役所の方々が「しごでき」すぎて恐れ入りました・・・
申請書類のこととか助成金のことを聞くために電話したとき、まず3コール以内に出てくれて。そして、電話に出てくれた人がそのまま保留なしで答えてくれて即解決。これ、普通に見えてめちゃくちゃすごいことです。
実際に窓口に行ったときも、めちゃくちゃ早い。とにかく早いし、丁寧だし、みんな優しいし、親切だし、もうスムーズすぎてびっくりしました。
役所って、なんとなく時間がかかるイメージないですか?
こういうのって、担当を回されてひたすらに時間がかかるという印象を持っていたわたしは、渋谷区の人たちの働きっぷりを目の当たりにして、
もう二度と「お役所仕事」という言葉は口にするまい・・・。
と心に誓いました。
他にも、公証役場に行くのもはじめての経験。法人設立にあたり、公証人のかたに認証手続きをしてもらうのですが(わたしが実質的支配者で、こういう事業をするために、この会社をつくりますっていう面談みたいなもの)、その担当の人もすっごく優しくて、いろんな言葉をかけてもらって、なんだか背中を押してもらうような時間でした。
あと、法務局とか、税務署とか、都道府県事務所とか、こういうのの違いがなんとなくわかったのもこのタイミング。一応わたしはファイナンシャルプランナー2級の資格を持っているのですが、会社員やってるとこういうのに縁がなく生きれてしまうのですよね、、、
(きっと、1年経って決算の時期になればもっとわかるのだろう・・・!)
本当に、わたしの知らないところで、いろんな仕組みがあって、いろんな仕事があるんだなって思いました。
ちなみにわたしは法人設立にあたり、「freee会社設立」というサービスを使っていました。
「この日に設立したい」と思う日があったのと、設立コストを抑えたくて、わたしの場合手続きはほぼ自分でやったのですが、サポートの人も色々教えてくれるので、意外と大丈夫なもの。
「わからないことはまず調べる」
「それでも分からなければ誰かに聞く!」
とシンプルに決めて、動くようにしました。
ちなみに「会社をつくってみようかな」と思ってから、実際に法人登記されるまでの期間は2ヶ月弱くらいでした。
この世界のすべては、誰かが創ってくれたもの
というわけで、創立者の想いとか、それを支える行政システムみたいなことのお話をしてきたのですが、それ以外にも気づいたことはたくさんあって。
例えば、請求書一つつくるという作業とっても、
会計システムに基本情報を登録して、
ロゴや社印や企業情報など、フォーマットを自分で設定して、
依頼要件や金額・案内を入れて、やっと請求書ができて、
クライアントに連絡して請求書を送付して、
無事入金されたら、経理システムで登録作業
というだけなんですけど、わたしは最初すっごく時間がかかったし、最初の請求書を送るときはすっごく緊張しました・・・
というか、法人を設立するよりも、法人の銀行口座をつくる方が難しかったりもするので(これはけっこう落とし穴)、この辺りはちょっと準備しておいた方が良いかもしれません。
(役所としては法人が設立されると税金が入るのでそこを制限する必要はないけれど、銀行口座はマネーロンダリングに使われたりするので、実質的に利用される保証がないと開設の審査に通らない、という感じ。)
企業にいたときはほとんど支払う側だったのですが、正直届いた請求書に担当者印を押して、経理担当者に渡すだけだったのですよね(要件を登録して、支払い依頼をかけるという流れ)。
これってある程度フリーランスで実績がついていた場合は当たり前にやれることなのだと思うのですが、わたしはその期間が短くて、会計処理もほぼやっていなかったこともあって、法人として書類を発行するということにちょっと勇気がいるというか、改めて重みを感じる経験でした。
そして、こういう会計の仕組みって誰かがつくってくれてたんだなってことにも気づきました。採番ルールをつくることも、勘定科目のラベルをつくることも、部署間を超えた依頼フローをつくることも。
それ以外にも、スモールビジネスであってもいろんなビジネスツールを使用することになるので、そういうときに何を選んで、どう連携させて、どう管理していくのかとか。困ったときに相談できる体制とか。
システムの中にいると、人が見えなくなるってこういうことなんだなって。
システムの外に飛び出したことで、はじめてその仕組みをつくってくれていた人たちの動きが見えて、そういうこと全部に感謝したくなりました。
"Small is Beautiful"ってこういうことなのかもしれないなって。
「小さい」ことはよく見えるから、感謝も生まれるし、実感とか手触り感もある。「大きい」世界にいると、見落としていることがたくさんあるんだろうなって思いました。
わたしはこれまで、主に企画・マーケティングの職種がメインだったので、バックオフィスと言われる人たちの価値って、わかっているようでわかっていなかったんですよね(というか何がどこでっていうのも正直曖昧だった気がする・・・すみません、、、)。
経理とか、財務とか、総務とか、人事とか、労務とか、法務とか。
それからシステムとかも。
もちろん、この人たちがいないと会社は成り立たないって知っていたけれど、その意味が本当に腹落ちして分かったのは、意外と最近のこと。
期日とかルールって、みんなが気持ちよく働くためにすっごく大事だなって思ったし、もっと自分の仕事っていろんな人たちが支えてくれてたことに目を向けて、感謝を伝えておけばよかったなって思いました。
思い込みがぽろぽろと解けていく
こんなふうに、自分で何かをはじめるということは、一つひとつの仕事の解像度が上がって、それまで見えていなかったたくさんの「人」の動きが見えてきて、ただただ色んなことに感謝したくなるような時期でした。
わたしにとっては、新しい世界の見え方を知って、そういうことに気づけることがすっごく面白いことでもあったのです。
もうひとつ、わたしが会社員歴が長かったからというのもあるのですが、書類を提出して、一通りの手続きが終わった後、
あれ、わたしの今日やることはなんだ?
今日働かないといけないんだっけ?
そもそも勤務時間ってなんだ?
なんで週休2日だったんだっけ?
夏休みとは・・・!?
ってなったんですよね・・・。
ここまでは毎日走り続けていたので、休みっていう感覚がなくて。ふと我に返ったときに、それもまた誰かがつくったルールだったということに気づいたのです。
この社会をうまく回すために一定のルールがあっただけで、なんなら企業や勤務体系によって、ルールは細かく設定されていることがほとんど(36協定とかはありますが)。
ということは。
自分が働く時間は自分で決めないといけないということ。
つまり、「自分はどう働きたいのか」が問われるということ。
そもそも「自分にとって心地よい働き方」がどういうことなのか、ちゃんとわたしは知っていたのだろうか、ということ。
新卒で会社員になってしまったわたしは、こういう思考停止に陥っていたっていうことにまた気づいたのです。
こういう世界を実現するためには、これくらいの「質」と「量」が必要。
一方で、わたしの生活を心地よく維持できるラインはこれ。
それを掛け合わせて、現実的な1年間の予測をしてはじめて、それをブレイクダウンして今日のわたしの仕事が決まるんだ。
そんな当たり前のことさえも実感なく、わたしは働いていました。
これを大きくしていったときに、事業計画とか、個人のキャリアシートになっていくんだなって(もちろん他にも鑑みる要素はたくさんあるのですが)。
もちろん管理職として、上の階層に行けばわかるのですが、これは自分で会社をつくったほうがいちばんシンプルに理解できそうだし、わたしの場合は、一度会社員を経験していたからこそ得られた視点だよなーって思いました。
そして、人を雇うということの難しさも。
会社員という立場しか知らないと、「これだけ働いているんだからもっとお給料上げてよ」っていう気持ちになるけれど、人を1人雇うってすごくすごく大変なこと。
就業規則とか、給与策定とか、社会保険とか。オフィスもPCも文房具も、全部タダじゃないんです。福利厚生なんて、ありがたさの極みじゃんって。
そういう意味でも、雇われる側にいたわたしは、ちょっと傲慢になってたなぁと思ったのでした。
思っていたよりも、世界はずっと優しかった
というわけで長くなってしまいましたが、、
「自分の会社をつくる」というただそれだけのことを通して、わたしは気づけたことがたくさんたくさんありました。
調べればどこかに書いてあったのかもしれないけれど、わたしはこの経験を通してはじめて、そういう世界をつくっていた優しさに気づいたし、新しい挑戦を支えてくれる人たちの優しさにも出逢えました。
これは、大手旅行会社と教育会社で合わせて10年以上働いてきて、行政や名の知れたパートナー企業とも一緒にそれなりにインパクトのある仕事をしていた(つもりだった)わたしが、この世界の優しさや可能性を全然見ていなかったことに気づいた日々の記録でもあります。
仕事も楽しくて、いい人たちに囲まれていて、それなりに稼げていて。そのまま生きていけば、それなりに幸せだったかもしれない。
でも、このままレールの上を生きていく人生は、もう全部見えちゃったなって。こなしていくような生き方はもうやめようって。
そういうのを全部手放して、自分の人生を生きる実験をはじめてみよう。
そう思って、まだ見ぬ世界の可能性を信じて、一つずつ歩みを進めている最中なのです。
先が見えなすぎて不安だったり、怖いこともあったけれど、一歩踏み出したことで出逢えたたくさんの気づきや優しさがありました。
勇気を出して自分の想いを届けてみたら、応援してくれる人がいたこと
自分も気づいていなかった、自分の可能性に気づいたこと
今まで見落としていた、社会の優しさに気づいたこと
無意識のうちに、自分が縛られていた思い込みを手放せたこと
そのままの自分で生きることで、誰かのきっかけになれると気づいたこと
日常の中に嫌なことが減って、ずっと健康になりました。
この世界には素敵な生き方をしている人がこんなにもたくさんいるって知って、もっと人に興味を持つようになりました。
行動が軽くなって、小さな願いをどんどん叶えられるようになりました。
だから、そういう生き方が少しずつ広がっていって、自分の人生に幸せとか納得感を感じる人が増えて、もっと優しさが響き合う世界になったらいいなって思っているのです。
というわけで、今のわたしはここまで。
また、わたしがこの先のステージに行けたなって思ったら、また書き足したいと思います。
今日もお読みいただき、本当にありがとうございました☺︎