バッハ エピソード28 339回目の誕生日を祝う
3月21日はJ. S. バッハのお誕生日(旧暦)です。
グレゴリオ暦だと3月31日になります。
今日は339回目のお誕生日です。
お祝いしましょう!
ハッピーバースデー!
今日はこれを聴いてみましょう。
4台のチェンバロのための協奏曲イ短調BWV1065
この曲は、ヴィヴァルディ作曲の協奏曲集作品3『調和の霊感』第10曲の4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲ロ短調RV580のリメイクです。
バッハは,ワイマール時代、『調和の霊感』に含まれる協奏曲をはじめとしたヴィヴァルディの協奏曲を数曲、チェンバロ独奏やオルガン独奏のための協奏曲としてアレンジし、イタリアの協奏曲の様式を習得しています。
ワイマール時代のこのエピソードについてはこちらから↓↓↓
そして約20年後、1730年前後になって再びヴィヴァルディの協奏曲を原曲としてオーケストラを伴う協奏曲にアレンジしました。
実際にこの形式でコンサートをするためには、4台のチェンバロを揃えて調律するという大変な作業になるので、なかなか実現は難しいと思いますが、上記の映像を見て楽しみたいと思います。映像ではチェンバロ4台を俯瞰で見ることができます。本当に絵柄が素敵で美しい楽器です。
余談ですが、以前に描いたチェンバロの絵を額装してみました。
昨日3月30日(土)は、バッハの最高傑作とも言われる《マタイ受難曲》を初台オペラシティに聴きに行きました。そちらの感想文はまた次の機会に。
さて、突然ですが、アンクルバッハからクイズです
バッハはチェンバロを何台持っていたでしょうか?
2台
5台
答えは、2の「5台」です。
遺産目録の楽器を確認すると、下記の通りでした。
〈鍵盤楽器〉
チェンバロ: 5
(化粧張りクラヴサン1、小型クラヴサン1を含む)
ラウテンヴェルク*: 2
小型スピネット: 1
*ガット弦を張り、リュートのような音が出るように工夫されたチェンバロのこと
〈弦楽器〉
シュタイナー製のヴァイオリン、品質不良のヴァイオリン: 各1
ヴィオリーノ・ピツコロ: 1
ヴィオラ: 3
チェロ: 2
小型コントラバス: 1
ヴィオラ・ダ・ガンバ: 1
リュート: 1
管楽器がひとつも挙がっていないのは、それらが教会付属学校などの所有物だったために、個人としては遺産目録に書く必要はなかったからなのかもしれません。いずれにしても、たくさんの子供たちや弟子もいる賑やかな家には、いろいろな楽器があったようですね。