#125 2024 なぜかシングルTOP 5!
2024 シングルTOP 5
🎶「APT.」/ロゼ&ブルーノ・マーズ
楽曲はもちろん、アートワークも、MVも衣装も最高です。なんでも、韓国にアパトゥというゲームがあることを、雑談でロゼから聞いたブルーノ・マーズが、「それ曲にできんじゃん!」と、あっという間に作っちゃったと言うのだから、才能というやつは本当に恐ろしい。
メロディのキャッチーさにしても、身も心も踊らせるビートにしても、タイトル・フレーズの繰り返しによる耳を奪う語感にしても、ただただ圧巻。こういう破格に瞬発力のある楽曲は、練って練ってというよりも、ひらめきみたいなものなので、できるんですかね。凡人には知る由もないけど。
🎶「Too Sweet」/ホージア
何を隠そう、いや、何も隠さないのですが、2024年に僕が単発で一番聴いたのが、これ(のはず)。作風こそ地味ですが、聴けば聴くほどまた聴きたくなる、中毒性が極めて高い魔法のような楽曲です。
ライヴ主体のMVもよくて、特に若いカップルが目を爛々と輝かせてシング・アロングしている場面が、プリミティヴながら音楽の、ロックの本質を伝えている気がして、逆に新鮮でした。
MVも含め、取り立てて目新しさがあるわけでもないのに、異例のロング・ヒットを記録しているのは、この楽曲の普遍的な美しさのなせるわざなのかなと、うれしく思う今日このごろでもあります。
🎶「Hot To Go」/チャペル・ローン
これは、楽曲そのものとMVの映像の、あまりのキャッチーさにハマりました。だって、この振り付けですよ!
本人はもとより、このMVの監督は、西城秀樹のお化けヒット「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」(オリジナルはヴィレッジ・ピープル)の振付けを、知っていたのか? チャペル・ローンにインタビューする機会があったら、ぜひ聞いてみたいものです。
もしや、「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」に対抗して作られた、海援隊のこっちを知っていたりして!? 名曲だと思うので、ご存知ない方はお見知りおきを。カヴァー・ユニットの映像ですが、冒頭の本家にご注目!
🎶「places to be」/フレッド・アゲイン& アンダーソン・パーク
エレクトロ/ダンス部門なら、これでキマリ。自らハードルを上げてしまうのを承知で、とにかくMVを観てください。ヤバすぎます。ぶっ飛びます。
初めてこれを観た時、まさに目が点。……からの感動、興奮、熱狂、歓喜の雨あられでした。アーティストって、ミュージシャンって、本当に本当に素晴らしいなと。夢がかなうのであれば、当事者になってみたいものです。どんだけ気持ちいいいのかな。いやもしや、こんなの朝飯前なのか?
個人的には、アンダーソン・パークという人のイメージが、とてもいい意味で変わった作品でもありました。
🎶「A Bar Song (Tipsy)」/シャブージー
2024年はカントリーづいていた僕なので、最後はこれを。と言っても実際は、たとえばノア・カーンやザック・ブライアンにしてもそうなのですが、いわゆるカントリー・ミュージックという文脈ではなく、普通にロックやヒップホップを聴くような感覚で入って、気づけば……という流れでした。正直、カウボーイハットの世界も、よくわからないし、そもそも日本人には、本質をなかなか捉えきれないのではないかとも思っています。
生理的にというか、もともとアコースティック・サウンドが好きなこともありますが、やっぱりメロディに惹きつけられるんですよね。無意識にサビを鼻歌で歌っちゃっていたりするし。
それと、音楽が、歌が生まれてきた必然性を感じるというか、作られた感がないというか、何か純粋なものとして耳と心に届いてくるんです。カントリーには批評精神がない的な批判も、音楽ジャーナリズムにはあるようですが、僕にとっては愛すべき1曲です。まあ、自分の単純さとの“純”つながりということで。
以上、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
鈴木宏和