マイルズ・スミス『You Promised A Lifetime』
『Stargazing』を聴いた時、声は明らかに違うんだけれど、コールドプレイかと思った。その第一印象からマイルズ・スミスをチェックすると、なんとジャマイカ系イギリス人だという。子供の頃は、当然両親の影響でレゲエも聴いていたらしいけれど、成長する過程で影響を受けたのがクリス・マーティン(コールドプレイ)、マーカス・マムフォード(マムフォード&サンズ)、エド・シーランといった人達だとか。この3人の名前を知っ
フィーバー333『ダーカー・ホワイト』
数年前まで、毎年欠かさず全日参加していたFUJI ROCK FESTIVAL。注目のニューカマーから生ける伝説まで、ありとあらゆるバンド、アーティストを酒(これ大事)とともに堪能した中で、個人的ベスト・アクトを挙げよと言われたら、2018年にWHITE STAGEで観たフィーバー333が、真っ先に頭に浮かびます。土砂降りの雨が容赦なく吹き込むステージを、縦横無尽に駆け巡り、客席に降りたかと思えば、中継車の屋根にまで登って感情を爆発さ
タック・スミス&ザ・レストレス・ハーツ『ならず者の代償』
9月29日、30日に初来日公演を行うタック・スミス&ザ・レストレス・ハーツは、米アトランタでバイターズというバンドのフロントマンとして活動していたタック・スミスが、バイターズ解散後の2020年に新たにスタートさせたバンド。昨年のデビュー・アルバム『しくじった青春のバラッド』(原題『Ballad of a Misspent Youth』)に続き、早くも2作目『ならず者の代償』(原題『Rogue To Redempti
マックス・リヒター『In A Landscape』
傷だらけの魂が奥深くから浄化されて、全身の細胞がじわじわと騒ぎ出すという表現がいいのか、マックス・リヒターの音楽に心臓が静かに高鳴り、自分の体に何か変化が起こっていることだけはわかる。”ポスト・クラシカル”の旗手として活躍する作曲家だけに作品を発表するたびに新たな世界へ誘ってくれる。
この新作は、タイトルが物語るようにイギリスの自然豊かな田舎町に構えた自身のスタジオで初めて制作されたアルバムで、ひとつの特長としては曲
ジョイ・ラップス『Girl in The Yard』
音階のある旋律打楽器という特性を持ち、奏でられる倍音の美しさが際立つ。くわえて故郷のアフリカを偲びリズムを叩きたいという欲求と情熱から、破棄されたドラム缶で手作りしたというスティールパンの原点。いわゆる悲劇の歴史から生まれた楽器ではあるのに、音色はとてもピースフルというのも無性に心惹かれるところだ。
ジョイ・ラップスとの出会いは偶然だった。何か調べ物をしている時に美しいジャケットに出会い、アルバムを聴いてみた。そし