道徳の教科書あなどれん
子どもたちの国語と美術の教科書はおもしろいから毎年読みます。
4月に小6、中3に進学した子どもたちの教科書も
今年も読ませてもらいました。
うん、今年もナイスチョイス。
特にどちらにも新川和江さんの詩が入っていたのが印象的でした。
「名づけられた葉なのだから」はど定番でしょうけど、
私の中では中学校の時の合唱曲で、
それはもう素晴らしいメロディとともに
決して忘れられない詩となっております。
中3の息子に「国語の教科書読ませて」というと
「道徳もけっこうおもしろいで」と言うので、
ふーん、そうかなあと思いつつも読ませていただきました。
すみません、文科省の方に完全にマインドコントロールされました。
涙が止まらなくなってしまいました。
絶対中学生の自分だったら授業で読みたくないです。
泣くから恥ずかしすぎる。
たぶん道徳教育を巡っては色々あると思います。
大人からしたら「押しつけがましい」とか「思想教育だ」とか
子どもからしたら「つまらない」「考えたくない」「考えてもわからない」
とか思うんでしょう。
実際授業で取り上げて討論とかするとなると、たぶんだるいでしょう。
でもね、道徳の授業でぐらいは、
そういうこと考えてもいいんじゃない?って思います。
そういうことっていうのは「人権」とか「人の気持ち」とか
「戦争」とか「障害を持っている人への接し方」とか。
道徳の授業がなかったら、
子どもたちがそういうことをちゃんと自分の頭を働かせて考えて、
自分で言葉にして発する機会って全然ないと思うんです。
そして自分で言葉にして発すると、そういう気持ちになるんですよね。
コトダマっていうやつです。
それって実はすごく大事なことなんじゃないかなと思いました。
親子の会話とか友達との会話で「これは人のためになるのか?」とか
「これは人として正しくない行動だと思う」といった話題は
そんなには上らないと思うんですよ。
道徳なんてつまらないし、役に立たないと思ってましたが、
子どもが成長する中で、少なくとも、
学校の道徳の授業においては、
日常であんまり考えたことない行動規範について考える、
自分の意見を発言することで、行動が変わるかもしれない。
それはきっと大事なことだと思うようになりました。
大人は道徳の授業がないのだから、
日常の中で考えないといけないですね。
そして子どもと考えをシェアしあっていけるといいなと思います。
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