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第1話 イエロー村とポルチーノくん

遥か昔、この地球を我が物顔で占領していた人類。自然を破壊し、欲望に任せて自分達の利益を追求していた彼ら。しかしそんな人類もとうとう絶滅してしまったのがこの世界。

原因は人類の争いによるものでした。食糧不足、宗教観の違い、行き過ぎた資本主義による貧富の差が火種となり世界規模の戦争が起きました。始まりは大国の近隣諸国への侵攻。核戦争になってしまえば人類の大半が滅びるのは火を見るより明らか。各国、様々な新しい兵器が導入され長期化、激化する戦争。その終止符を打ったのは人工衛星から射出された「神の雷」と呼ばれる兵器でした。牽制し合っていた人類もこの一撃によりあっという間に滅ぶ結果となってしまいました。

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人類が絶滅して数百年が経った2,525年。地下の世界では独自の生態系が生まれていました。自我を持ち、車輪を備え、走ることができるキノコたちがそこにはいました。

そんな地下世界のとある村、「イエロー村」の遊び場から物語は始まります。

イエロー村はポルチーニ属の大小様々なキノコたちが生息している古くから歴史のある由緒正しい村。レース場のある遊び場には学校帰りの子供たちから仕事終わりの大人たちまで多くのキノコたちがいつものように楽しそうに走り回っていました。その中には物語の主人公「ポルチーノ」君も🍄

イエロー村の生活

ポルチーノ「来週は大会か〜頑張らないと。練習行くっポルかー。」

イエロー村では毎月1回、村をあげて行われる月例のレーシング大会があり、授業中に居眠りをしていた罰として今月は学校の先生との約束でポルチーノ君も出場する羽目になってました。学校帰り、少しだけ憂鬱そうに独り言をポツポツ言いながら練習のために遊び場に向かうポルチーノ君。

ポルチーノ君

せっかく大会に出場するからには先生を見返そうと、少しでも良い成績を残したいと意気込んで、クラスの友達から新しいカードを借りてきたのでした。今日は早速それを実際のレースで試してみようと練習場に向かいます。地下世界に住む走るキノコたちは様々なカードを自身にセッティングすることでいろいろな能力や装備を得ることができるのです。

よーしカードをセッティング! カシャッ!

ポルチーノ「ッポル!」

カードセッティング

ポルチーノ「今日は湿度もちょうど良くて、気持ちが良いポルー!」

キノコたちは練習を開始し、軽快に疾走するポルチーノ君🏎 練習前は少し気乗りしなかったポルチーノ君もいざ走り出すと風を切る気持ちよさに気分もよくなってきた様子でした。遊び場では他のキノコたちも気持ち良さそうに走っています。

疾走するポルチーノ君



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