我が家にルンバが来た
かねてより、家族が嘱望していた自動掃除ロボット、いわゆるルンバが我が家にやってきた。
私は再三その不要性を説いてきたのだが、楽天の市場セールで半額になっているタイミングでかなり強気のプレゼンをされ、とうとう折れてしまった。
ルンバが届き、早速起動してみると、彼(ルンバ)は部屋の構造を探り始めた。何度も壁にぶつかり、椅子の脚に苦戦し、ゴミ箱と相撲を取る…。そんな苦労とともに、我が家の間取りマップが作成されていく。
そして、苦労したのは何も彼ばかりではなかった。我々も、彼のいく先々のものを棚に片付けたり、コード類をまとめたりとてんやわんやである。これではどちらがロボットかわからないな、と苦笑しながらも、部屋が片付いていく。
そんな数々の苦労の果てに、我が家の間取りがかなり正確に彼にインプットされた。
さぁ、いざ、清掃だ。起動するとこれまた探り探りながら丁寧に床のゴミを吸い取っていく。
それが、先ほどのマッピングの様子と合わせて、かなり可愛らしく私の目には映った。
だから、本稿の中でルンバに言及する時、どうしても「それ」という表現がしっくり来ずに、「彼」と表記をすることにした。
先ほども、「今日の掃除が終わりました」とスマホ宛に健気な報告をしてくれた。
私もよほどそれが琴線に触れたらしい。
思わず家族に「今日の掃除終わったらしいよ」とLINEをしてしまった。
なんだか、「ロボット掃除機」というより「掃除もできるペット」を迎えた気分でいる。