<雑想0041> 読書感想「『繊細さん』の本」
◆「繊細さん」の本 (飛鳥新社)
タイトル: 「繊細さん」の本
著 者: 武田友紀 ※敬称略
出版社 : 飛鳥新社
発行年 : 2018年8月5日
価 格: 1204円(税別)
※本稿では、医学的な面に言及しておりますが、感想作成者は医学関係の専門家ではないため、あくまで私的な個人的感想に過ぎません。 誤謬や誤解等を招く点がありましたら、ご指摘ください。速やかに訂正・削除等の対応をいたします。
<概 要>
最近、日本でも、メンタルヘルスの問題が多く取り上げられるようになってきました。そのような問題の一つとして、人間のパーソナリティの中の「HSP」も取り上げられつつあるように思われます。「HSP」とは、Highly Sensitive Person(ハイリ―センシティブパーソン:とても敏感な人)の略語です。5人に1人が該当するとも言われています。
精神的・神経的に敏感というだけでなく、人間が持つ五感などについて、非常に敏感なケースも含まれている概念です。このような人は、周囲の環境や人間関係など様々な外的な作用に対して強く反応しすぎてしまい、内面的なストレスを抱えてしまい、いわば「生き辛さ」を感じやすいようです。
「HSP」は病気や疾患とはされておらず、人間の気質の問題と取り扱われているようです。著者は、自らが「HSP」であり、そのことで悩み苦しんだ自分の経験を語っています。また「HSP」を本書では「繊細さん」と呼び、読者に対して分かりやすく、自らが「繊細さん」であるか否か理解できるように解説し、「繊細さん」に対して自分の周囲の環境や人生への取組み方、姿勢や考え方、指針のようなことについて伝えています。
<雑 感>
本書を読んで、正直、私も「繊細さん」であると感じました。本書では著者の創意で「繊細さん」と呼んでおりますが、おそらく今まで「神経質」「ヒステリー」「細事にうるさい」などとされていたような人たちも「繊細さん」なのかもしれません。
本書を読んで、少し肩の荷が下りて、周囲の環境や対人関係について再考するいい機会になったと感じました。
たいへん勉強になりました。