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古森 もの
2022年6月30日 21:32
翡翠の少女が長髪を涼ませるその 川下に一輪の花が 咲いた私がそれを摘み取り彼女に見せる と血色のよいすべらかな舌は一枚 また一枚ていねい に花弁をちぎっては喉の奥へ しまい込む刹那心臓へ頬の血潮 が燃え移るのを知覚 したどくどく と止まないせせらぎは驟雨の ようで私は血生臭い世界の裏側 をざらついた感触と ともに垣間見た花弁を失く