【連載詩集】No.23 つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人には、
なりたくねえなあ。
そんなことを思いながら、
自分だっていつの間にか、
つまらん大人になっていく。
酒飲んで、あれこれ話して、
あの時はこうだったなあ、
この時はどうだったっけ、
あれは良かったなあ、
これはきつかったなあ、
そんなことを言いながら、
つまらん大人をディスって、
あんな生き方はだせえなあ、
あんな野郎にはなりたくねえ、
あんな人生はごめんだぜ、
なんて言いながら、
結局、つまらん大人の、
背中を追いかける。
死に物狂いで働いて、
まとまった金を稼いで、
自由な時間を手に入れて、
身に付けるものに金かけて、
それっぽい車を買って、
良い店に入って、
良い酒を飲んで、
良い飯を食って、
かわいい女の子探して、
おいおい、それって、
お前がディスってた、
あのつまらん大人と、
おなじことやってるよって。
つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人。
つまらん大人には、
なりたくねえなあ。
そんなことを思いながら、
今日も東京の街に降り立って、
つまらん大人の行列に並ぶ。
つまらん大人、
そんな俺たちも、
つまらん大人。
手持ちのカードは、
日に日に減っていく。
さあ、どうする。
——どうやって、
俺たちはこれから、
かっこよく生きる?
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