【うたかたの日々のために。】No.25 「雲の上で思い出したこと」
雲の上というのは、ひとが本来ならば来ることができない、非日常的な空間だ。だから、飛行機に乗って空を飛ぶと、ふだん出てこないはずの閉じ込めていた記憶が、とつぜん首をもたげてくることがある。先日、宇多田ヒカルの『初恋』というアルバムを久しぶりに聴きつつ、北海道へ向かう飛行機にのっていたところ、昨年に起こった「とある出来事」のことを、急に思い出した。そのときに僕は、もしかすると自分でも気づかないうちに(あるいは、気づかないように、ずっと見て見ぬ振りをしていたけれど)、本当は、ものすごく大きな傷を心の中に負っているのかもしれない、と思った。考えてみれば、僕はその「とある出来事」があった後、2年ほどかけて築き上げてきた地元での暮らしをリセットし、東京での暮らしを再開する準備を始めたのである。僕はしばらくの間、自分の心模様もよくわからぬまま、航行を続けていたのだ。記憶と感情の棚卸しが必要かもしれない。(狭井悠)
《今日のぼんやり》
みなさま、いつもありがとうございます。毎日更新ではなくなってしまいましたが、これからも狭井悠のnoteをよろしくお願い申し上げます。
長編の読み物を書き始めたいと計画をしております。こちらも、詳細が決まりましたらアナウンスしようと思っています。「自分のためだけに頑張る」から、「誰かのために生きる」人生にするために、何か、今しか書くことができないものを書きたいのです。
飛行機の中で、宇多田ヒカルの曲を久しぶりに聴きました。この曲は、文章本編で書いた『初恋』収録の楽曲ではありませんが、好きな曲なので載せておきます。
ずっと止まない止まない雨に
ずっと癒えない癒えない渇き
今日もこうして、無事に文章を書くことができて良かったです。
また、この場所でお会いしましょう。
それでは。ぽんぽんぽん。
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