プペルの上映がスタートした東京・田端の映画館『シネマ・チュプキ』がスゴイ!!
東京・JR田端駅から徒歩5分ほどのところにある小さな映画館「シネマ・チュプキ・タバタ」で、7月15日より、『映画 えんとつ町のプペル』の上映が始まりました!
プペルは12月に公開した映画なので、さすがに日本ではもう上映している映画館がなかったんです。
そんな中で、まさかの上映スタート!!
つまり、今映画館でプペルが観れるのは全国でここだけ!!
…実は、座席数20席の小さなユニバーサルシアターで東宝作品のプペルを上映することは簡単ではないそうで。
粘り強く何度も何度も交渉を重ねて、やっとのことで上映を決めてくださったみたいなんです。
いやもう、そんなん聞いたら応援したくなっちゃうじゃないですか!
ということで、上映がスタートした15日に、16:35~の回を早速観てきました!!
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◎「シネマ・チュプキ・タバタ」のここがスゴイ!!
①日本初のユニバーサルシアター
ここはいわゆるバリアフリーの映画館なのですが、障害をお持ちの方だけではなくて、全ての人が楽しめる映画館をコンセプトとしています。
バリアフリー映画を推進するボランティア団体「City Lights」が募金を集めて設立し、個人サポーターおよび企業サポーターによる支援や、寄付によって運営されているそうです。
目や耳が不自由な方や車椅子の方はもちろんのこと、小さなお子様がいたり、発達障害をお持ちだったり、そういった今まで映画館で映画を観ることを諦めていた方々も一緒に楽しめるような様々な工夫がなされています。
ハンディキャップがある方限定の映画館と勘違いされてしまうことがあるみたいなのですが、もちろん、一般の方もOKです!
あくまで、今まで映画を諦めなきゃいけなかったような人たちも一緒に楽しめるというだけで、それ以外は他の映画館同様、どんな方でもご来場いただけます。
※障害者の方はお客さんの1割~2割程度だそうです
(▹座席は20席。足元も広々で楽ちん。床は人工芝。もちろん車椅子席もあります!)
②全作品、字幕付き上映!
「シネマ・チュプキ」では、全て日本語字幕付きでの上映を行っています。
字幕がない作品の場合は、なんと一からバリアフリー字幕を作成しているそう!(すごい!)
そのため、耳が不自由な方でも、映画を楽しむことができます。
バリアフリー字幕とかバリアフリー上映と聞くと何か特殊な上映なのかと思ってしまうかもしれませんが、字幕付きという意外は普通の上映と変わらないので、一般の方も安心して観に行ってください😊
ちなみに、今回プペルを字幕付きで観てみたところ、後半のブルーノの口上(語り)の部分を文字で読みながら聴くことができたので、より言葉が入ってきて、なんかグッときました。
(※これはもしかしたら私が聴覚情報処理障害だからかもしれませんが、視覚優位であれば同じように感じる方が結構いるのではないかと思います。)
③全作品、音声ガイドが聴ける!
「シネマ・チュプキ」では全作品、座席に搭載されたイヤホンジャックで、目が不自由な方のための音声ガイドを聴くことができます。
また、視覚障害のある方だけではなく、イヤホンで本編の音の増幅もできるので、難聴の方にもご利用いただけます。
(▹左右で音量の調整が出来るので、片耳イヤホンでも音漏れの心配なし!)
そして、音声ガイドを楽しむためにイヤホンをしてしまうと外の音が遮音されてこもって聴こえてしまうため、外部環境を取り入れながらもクリアな音で音声ガイドを楽しめるイヤホンを無料で貸し出ししています。
(▹無料で貸し出ししているWestone【AM Pro】シリーズのイヤホン)
『映画 えんとつ町のプペル』のように、元々音声ガイドが用意されている作品も増えてきてはいますが、まだまだそうでない作品がほとんどで。
そういった作品を上映する際には、音声ガイドをこれまた一から作成しているそう。(本当にすごい!)
ちなみに、西野さんの副音声を聴いた方は知ってると思うのですが、『映画 えんとつ町のプペル』は、「HELLO! MOVIE」というアプリで副音声同様に、目が不自由な方向けの音声ガイドを全ての映画館およびドライブインシアターで聴くことができます。
このバリアフリー版のプペルの音声ガイド、和田浩章さんという方が制作されたのですが、この方は以前「シネマ・チュプキ」の支配人をされていた方なんです!
それもあって今回、応援の意味も込めてプペルの上映を決めてくださったようです!
(※和田さんは他にも『海獣の子供』や『漁港の肉子ちゃん』、『湯を沸かすほどの熱い愛』などの音声ガイドも制作されています。)
④完全防音の親子鑑賞室!
「シネマ・チュプキ」には、完全防音の小さな個室があります。
この部屋にはスクリーンの見える窓と映画の音が流れるスピーカーがあり、音量と照明が調節可能です。
上映中に赤ちゃんが泣いてしまったり、お子様がぐずってしまった時には、親子鑑賞室に移動して引き続き映画を鑑賞することができます。
そのため、小さなお子様をお連れの方でも安心して映画を楽しむことができます。
親子鑑賞室という名前ではありますが、大人の方でもどなたでもご利用いただけます。
人混みが苦手な方、大きな音や真っ暗な空間が苦手な方、多動の方にもオススメです。
※空いていれば予約無しでも利用できますが、一室しかないので、事前に空き状況を劇場に確認していただくのが安心かと思います。
⑤音響がヤバすぎる!!
なんとこの「シネマ・チュプキ」、音も良いんです!!
大きさも、質も、最高です。
最高すぎるんです。
え、プペルってアトラクション型でしたっけ?って思うくらい、シートも地面も揺れます。笑
冒頭、プペルの心臓が脈打つシーンなんか、あんなに心臓の音が激しく、かつ繊細に「ドクン」「ドクン」と響いてきた映画館は初めてでした。
そしてそこから心臓にゴミがくっつくシーン。
前面、側面、後面、天井にまでスピーカーがあり、さらに空間が狭いので完全に360°音に包まれて、振動もすごく、まるでゴミの竜巻の中に入ってるかのようでした。
もう、すごい迫力!!本っ当に最高でした。
あまりに良すぎて思わずニヤニヤしてしまいました。笑
様々な映画館で40回プペルを観た私ですが、ここはヤバいです。めちゃくちゃいい!
チュプキの「フォレストサウンド」と名付けられた最高の音響は、音響監督の岩浪美和さんが音響設計をすべて監修・コーディネートしてくださったそうで、11.1chスピーカーを搭載しています。
(※7.1.4chドルビーアトモス/DTS:Xに対応)
ちなみに普通の映画館は、5.1chです。
いや11.1chて!!笑
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- 終わりに
実際に「シネマ・チュプキ」に観に行ってみて、本当に本当に素敵な映画館だったんですね。
スタッフさんも温かく笑顔で迎えてくださって。
なんですけど、実は私、貸切状態だったんです。笑
私が観た回は、お客さんが私1人しかいなくて。
全ての人に映画を楽しんでもらおうとこんなに一生懸命頑張っていて、やっとの思いでプペルの上映も決めてくださったのに、まさかのお客さんがいない。
フワフワのイス、快適な温度、素晴らしい音で、贅沢に1人プペルできて私は最高だったんですけど(笑)、でもそれじゃなんか報われないなって。
緊急事態宣言の影響ももちろんあるかとは思いますが、そもそもほとんどの人がこの映画館の存在を知らない。
私も、この時期にプペルを上映してくれなかったら絶対に見つけられなかったと思います。
だから、1人でも多くの人にこんな素敵な活動をされている人たちがいるんだよって伝えたいし、1人でも多くの人にこの映画館に足を運んでもらいたい。
それに、すごい労力をかけて上映決めてくださったわけなので、そりゃプペルを上映してよかったって思って欲しいじゃないですか。
頑張って交渉してよかったな、たくさんの人に応援されている作品なんだなって、やっぱり思って欲しい。
そんなわけなので、ぜひ一度でも足を運んでいただけるとすっごくすっっごく嬉しいです。
プペルの上映は31日までとなっております。
そして、やっぱり知ってもらわないことには始まらないので、よかったらぜひこんな映画館があるよって周りの人に伝えていただきたいです。
どうか全ての人がエンターテインメントを享受できる優しい世界になりますように。
(私はプペルの上映が終わってもちょくちょくチュプキに通おうと思っています。とりあえず「海獣の子供」と来月の「この世界の片隅に」は絶対に観に行きます!)
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- 映画館情報▼
■ SNSアカウント
公式HP→https://chupki.jpn.org/
Twitter→ https://twitter.com/cinemachupki?s=21
Facebook→ https://www.facebook.com/cinema.chupki.tabata/
■上映スケジュール (7月15日~31日)
※毎週水曜日は休館日なのでご注意ください
■アクセス
JR京浜東北線・山手線 田端駅
北口より徒歩5分
住所:東京都北区東田端2-8-4 マウントサイドTABATA
【行き方動画】
①スロープを使用した行き方
②エレベーターを使用した行き方
■チケット料金
■チケット予約
チケットのご予約は、こちらから簡単にできます。
→ https://coubic.com/chupki
事前予約した場合でも、当日現地払いとなっています。
現金だけでなく、クレジットカードやSuicaも使えますが、ムビチケは使えませんのでご注意ください。
また、やむを得ず予約をキャンセルすることもあるかと思いますが、その時は予約完了メールの一番下からキャンセルの手続きをしてください。
※キャンセル料はかかりません
予約しなくても大丈夫ですが、座席が少ないので、予約されると安心かと思います。
■その他
・エアコンは劇場右側に付いていたので、冷え性の方や、触覚過敏などで冷房の風が当たるのが苦手な方は、左側の席に座るのがオススメです。
(※温度は個人的には適温でした)
・入口からトイレ、客席までバリアフリーで、車椅子のまま映画を鑑賞いただけますが、電動車椅子などの幅の大きな車椅子の方にはトイレが狭いので、ご来場前に田端駅北口の多目的トイレをご利用されると安心だと思います。
■「シネマ・チュプキ・タバタ」関連記事
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・日本一小さくて、日本一優しい映画館【シネマ・チュプキ タバタ】に行ってきた!
・連載 | SOTOKOTO mtu 人の森 | 84
『CINEMA Chupki TABATA』代表╳支配人 平塚千穂子╳佐藤浩章
■「シネマ・チュプキ・タバタ」代表 平塚千穂子さんの著書『夢のユニバーサルシアター』
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▶「シネマ・チュプキ」やドライブインシアターでまだ聴ける!西野さんによる『映画 えんとつ町のプペル』の副音声 第一弾と第二弾!
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