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アレックス・ウェスリー監督の映画「ゾンビ・インフェクション」レビュー「自分の「スキ」を貫くと言う事はッ!斯くも尊くその熱意はロシアの永久凍土をも溶かすのだッ!」

(「サンゲリア2」に於いて)フィリピンで実はフルチではなくマッティにより
生み出されたとされる人をゾンビに変え「ゾンビの軍隊」として戦力とする
生体兵器デス・ワンの研究は密かにイタリアに引き継がれ
マッティを盟友と呼ぶ(「ゾンビ4」の)クラウディオ・フラガッソ大佐(本人!)
はデス・ワンを凌駕するデス・スリーを生み出した。

デス・スリーは密かに米軍の手に渡り軍の実力者ヴィダン
(「ヘル・ゴースト 悪魔のスケアクロウ」に出演した
リチャード・ヴィダン本人)は
スミス大佐(「Psycho cop2」で気違い役を好演したロッド・シュワイツァー)に命じロシアの寒村の貯水地にデス・スリーを流し込み,
寒村に未曾有のバイオハザードが発生するのであった。

だが寒村には米国で軍歴20年の「殺しのプロ」テッド・ヴァ―ノン
(「ヘル・ゴースト 悪魔のスケアクロウ」で傭兵役を好演した
テッド・ヴァ―ノン本人)
が帰郷しており,オラが故郷で好き勝手はさせねえってんで
雲霞の様に湧くゾンビ達相手に
素手で,スコップで,チェーンソーで,無双を開始するのであった。
だがその間にもデス・スリーは世界規模で蔓延し(「VIOLENT SHIT」の)
アンドレアス・シュナース監督(本人!)等を襲うのであった…。

初見。

本作の本質とは
「テッド・ヴァ―ノンの接待映画」「テッド・ヴァ―ノンの俺様映画」
でありヴァ―ノンの熱狂的なファンのアレックス・ウェスリー監督が
ヴァ―ノンをロシアの地に賓客として迎え
彼を主役に据えたゾンビ相手に無双する自主製作映画こそが
本作…「ゾンビ・インフェクション」なのだ。

僕は「運命」を信じる性分なので本作の内容を全く知らない状態で数日前に
「ヘル・ゴースト 悪魔のスケアクロウ」を観た事を運命と受け取ったよ。
粗筋紹介で分かっただろうけど,
本作はアレックス・ウィスリー監督の「スキ」の煮凝りです。
だってさあ例えばロメロ監督とフルチ監督のファンだから
「よしッ!おふたりに俺の自主製作映画に出演して貰おう!
なんて一体誰が考える?
監督はきっと「サンゲリア2」「ゾンビ4」
「ヘル・オブ・ザ・リビングデッド」
「ヘル・ゴースト 悪魔のスケアクロウ」「サイコ・コップ2」
のビデオを擦り切れる程繰り返し観て
「いつか自分が映画監督になったら,
これらの映画の監督や出演者に自分の映画に出て貰うんだ!」
って妄想を心中でずっとずっと育み続けたんだよ!?
いやあ~素晴らしい気違い!オタクの鑑である。

ロシアの寒々しい景色を灰色やモノクロで表現し
血や内臓のみを鮮烈な赤でコントラストを付けるアートな作風。
工場の跡地,ビルの廃墟,廃線になった線路をトボトボ歩くゾンビ…。
…監督の紡ぐ詩情に僕は泣けてきたよ。

2010年のディレクターズカット版と本商品の為に
一肌脱いだ2020年ニュー・カットのダブル収録(監督男前だなあ!)。

短篇「ミューティレーター・フロム・グレイブ」
も収録された満足度の高い商品です。

本作のイントロダクション役を務めるのは
「ヘル・オブ・ザ・リビングデッド」の
フランコ・ギャルファロ(ニュー・カットのみの登場)。

本作には
「ウルトラゴア描写は凄まじいが話は全然面白くない」
って特徴がある。

でもさ。

ソレは「全てのゾンビ映画の特徴」でありッ!
ホラー映画愛好家はッ!
「話」で怖がりたいんじゃないッ!
「ゴア描写」に感激して滂沱の涙を流したいんだッ!
全編溢れんばかりの「ゴア描写」があって!
他に何が必要だってんだッ!

僕達ホラー映画愛好家は「廃人の集まり」でありッ!
ただただ!
監督の御自分の「スキ」を貫く事の尊さに咽び泣けばソレでいいのであるッ!

僕は本円盤を房総半島の南端から
始発電車で浅草のイベント会場まで行って買って来たよ。
その後,最後のネット通販があったケド瞬殺。

「本当に欲しい本」
「本当に欲しい円盤」
「本当に欲しいモノ」
があるのなら!
イベント会場に乗り込んで
買いに行くのが同人魂(ドウジンスピリッツ)ッ!

通販で楽して買おうなんて甘えッ!
例え僕が沖縄県に住んでいてイベント会場が北海道だったとしても
僕は「同じ事」をしたよ。
「家庭」なんて「距離」なんて「旅費」なんて問題じゃないッ!

オマエには!欲しいモノを
「殺してでも奪い取る」
気概があるかと僕は今問うているのである。

ロシアの国家元首がアレだから
ロシアの映画も
ロシアの監督も
ロシアの創作物もッ!
アレであるという
ミソもクソも一緒くたにした
「クソミソ理論」には到底同意出来ないね。

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