キネマ旬報1977年5月下旬号(1977年5月4日(?)発売)レビュー「萩尾望都先生による『サスペリア』評を読む。」
「ダリオ・アルジェント監督の『サスペリア』公開時に…」
「…少女漫画家による対談がキネマ旬報誌に掲載された」
と…ネットではバックナンバーの情報が流布されているから
対談は「実在」はするのだろう…。
SNSでL.A.Hさんの貴重な発言を捕捉。
萩尾望都先生が当該の座談会に参加されていると知り…
これはもう是が非でも読みたくなって来た…。
当該の対談が掲載されていると言う
「キネマ旬報1977年5月下旬号」に…
特段のプレミアは付いてはおらず…
ネットの「駿河屋」で普通に購入出来…本日届いた…。
読んだよ…「恐怖映画『サスペリア』特集座談会」ッ!
先ず本雑誌は次号予告から鑑みるに…
毎月5日と20日に発刊され…
1977年5月5日(…は祝日なので5月4日)に出たのが
1977年5月下旬号となるらしい…。
「サスペリア」の公開を1977年6月25日に控えている状況で…
如何なる内容の座談会が開催されたのか…
参加者は
萩尾望都(漫画家)
栗田朝子(書籍編集者)
森直美(レコードディレクター)
中野昌栄(雑誌編集者)
キネマ旬報編集者(司会進行)
…の5人。
「最近こういう恐怖映画は女性観客が主というデータに基づき」
編集部が音頭を取って女性のみによる座談会開催に至ったと言う…。
「少女漫画家による座談会」では無かったが…
萩尾先生のコメントは僕などには考えも付かない卓見に満ちている…。
萩尾「最初ヒロインが空港についてからタクシーに乗って行き」
「地下道の照明がツツツーと横に走って行くシーンなども何か怖いのね」
「今からどっか恐ろしい所へ行きます…って感じでね」
「毛むくじゃらの手に襲われて…」
「彼女が上げた悲鳴に驚いた友達がドアをドンドン叩くんだけど」
「そのときの構図の取り方が凄いのね」
「下から覗くような感じでね」
「(盲目のオルガン弾きが殺されるトコロは…)」
「(ポール・)デルヴォーの絵みたいなシーンね」
「鏡は悪魔の出入り口と言われている」
「この映画には鏡やガラスが頻繁に出て来るもんだから…」
「怖くてね」
「主人公のジェシカ・ハーパーという人は新人ですか?」
「とっても感じがいい」「少女という感じでね」
「コレは主観だけど…」
「『不思議の国のアリス』を連想する様な…」
「とっても細身でね」
「ワタシが興味を持ったのは…」
「ヒロインが年頃の女の子であるコトと…」
「魔女が出て来るコトかな」
「『オズの魔法使い』という作品で…
何処かの魔法使いに働かされる女の子が…
どうしていいか分からない…」
「そんでヒストリー起こしてバケツの水をかけたら消えちゃった
あんな感じなのよ…『サスペリア』のラストは…」
「童話」…「絵画」が縦横無尽に引用されている…。
本号にはその他にも…
…と極めてホラー成分・カルト成分が高く…
ネタバレ御免の素晴らしく読み応え溢れる内容となっている。
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