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08 続・自殺者が実行に至るまで

自殺の初期段階をすぎると、

「死にたい」
「消えてしまいたい」

とふとした時に考えてるようになり、その頻度がだんだん増えていきます。

そして、

・自殺は悪い事なのかどうか
・残された人がつらい思いをするかどうか
・迷惑をかけてしまうかもしれない

などについて冷静に考えることがどんどんできなくなっていきます。

この時点でもう頭の中は「死にたい」でいっぱいです。
その死にたいという気持ちの強さに比べたら、善悪や道徳、他人の事など全く価値が無いものにしか感じられません。

「死ねばこの苦しみから逃れることができる。死ぬ以外にこの苦しみから救われる方法は無い!」と強く思い込むようになり、その錯覚は自分の中で強い確信になっていきます。

そして「生き物として本来なら不自然な行為である自殺」を止めるための「理性」が解体されていってしまうので、善悪や道徳なども意味をなさなくなってしまいます。

寝ても起きても頭の中は「死にたい」「消えてしまいたい」という考えで埋め尽くされます。
強大な不快感と焦燥感が、いま生きていることへの苦しさをさらに強くしていきます。

この時点で自分が自殺しようとしている事が自分でもはっきりとわかっています。

しかし、自殺を止めようとする理性がバラバラになっているので、もはや考え直して思いとどまることができないのです。

ただひたすらに「とにかく死にたい」「はやく死にたい」「死んで楽になりたい」と考え続けるようになっています。

家族などは明らかに様子がおかしいことに気づく状態になっています。
しかし、思考能力が低下しているので家族や友人の言葉はもはや届きません。全ての不快感が「死にたい」「消えたい」に直結してしまうのです。

・猛烈な不快感と焦燥感を抱えながら、一分一秒が地獄のように長く感じられる苦痛に耐えて生きるか
・苦しみから解き放たれて自由になるために死ぬか

のどちらかを選ぶしかないと追いつめられているのです。

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むらの
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